2018年12月08日

党議拘束について

今日未明、改正入管法が成立したらしい。
2019年4月から施行されるという。
15時間あまりの「審議」の末の強行採決ということで、各方面から大きな批判の声が聞こえている。
ただし、現在の政府与党は国会で衆参ともに多数を取っている。
だから与党にとってすべての法案は、国会採決の仕組み上黙っていても通せる状態にある。
そうなっているのは我が国の国会採決では「党議拘束」というものがあって、党内で決まったことにすべての所属議員が従うという慣習があるからなのは言うまでもない。

今の国会では衆議院465人、参議院242人がいるらしい。
国会に座っている合わせて707人の議員は、一部無所属議員などを除きほとんどの場合所属政党の決定に黙って従う。
18年前の「加藤の乱」の例でもあったように、もし自民党所属議員が党議拘束を破る動きを見せたりすれば大ニュースになる。

アメリカなどでは重要法案の採決で、共和党でも民主党でも所属議員が必ずしも党の決定に従うとは限らないのは「ハウス・オブ・カード 野望の階段」などを観ているとよく分かる。
アメリカでは議員個人の判断がそれなりに尊重されていて、誰かが採決で造反したからと言っていちいち処分とかしない。
これは個人的な想像だが、アメリカの政党というのは「意思」を持った議員が集まって、彼ら議員個人の野望なり目標なりの実現のために議員集団としての政党があるのだろう。
そこへ行くと日本の場合はまず政党があって、政党の目標を実現するために所属議員はいる。
これらの構造は会社組織に例えると、一従業員が個人のスキルアップやキャリアアップのために適当な会社を選んで、その会社でやるべきことをやり尽くしたらまた別の会社に移る、みたいなのがアメリカ型で、反対に会社としての目標実現のために個人が完全に会社のパーツと化し、その代わり会社の目標実現に貢献した「歯車」としての達成感に浸る、というのが日本型になるのだろうか。

何はともあれ日本の国会では自民公明の与党が多数を取っており、しかも伝統の党議拘束によって造反議員は出るはずもなく、与党が提出する法案は国会審議で何がどう審議されようが関係なく成立する運命にある。

こんな中で野党のできる精一杯の反撃は、審議を通じて国民世論を喚起し、与党に対する逆風が巻き起こることを期待することくらいである。
ただ最近の選挙は年々投票率が落ちていて、しかも野党は分裂状態なので自民党は有権者の10%くらいの「固定客」さえキープしていれば選挙は勝てる。(公明党の選挙協力も大きい)
だから世論の逆風が多少吹いたところで、来年4月の統一地方選や7月頃の参院選挙に何ほどの影響もない、そのように政府関係者は読んでいるのではないか。

少し怖いと思うのはこの調子で憲法改正に突き進んでいくと、案外あっさりと改憲が通るのではないかということだ。(国民投票は「投票総数」の2分の1の賛成で決まり「有権者数」の2分の1でない)
そういうことを少し思ったりしている。
 
posted by ヤス at 11:41| Comment(2) | 徒然なるままに
この記事へのコメント
野党勢力が弱すぎるんじゃないかと

スター的存在の人はいないのかしらね?
Posted by aoko at 2018年12月08日 12:36
救世主などいないのだ。
Posted by ヤス at 2018年12月08日 17:31
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