2018年11月29日

予断について

「予断を持たない」という言い方があるけれど、そういう言葉があるっていうことは、世の人々はつい予断を持つ、ということなのだろう。
予め(あらかじめ)断じる、っていうのは、ある程度人間の本能的な行動のようにも思われるのである。

だから「予断を持つ」の使い方としては、「なるべく予断を持ちましょう」というような方向の言い方はあまりしない。
人は放っておくと脳みその中に「予断」が生じがちで、その「予断」が正解ならまあ問題はないのだけれど、しかし「予断」は往々にして間違っていることが多い。
勝手に脳みそに生じた「予断」のおかげで行動を間違える人が多い、それに気をつけましょうというのが「予断を持たない」ことの意味なのだろうと思うのである。

わたしも誰かとしゃべっている時に、相手が話し終わる前に勝手に「そういうことね」的な言葉を差し挟むことがあったりする。
あれも本当はやり過ぎると良くないのだと思う。
ただ会話というのは互いの言葉を肯定し合いながらスムーズに流れるものだと思うので、そういう「肯定のシグナル」として相手の言葉を先回りして喋る、という場面はあったりするのかもしれない。

ただこれも相手に先回りして放った言葉が相手の意図とズレていると、逆に会話のリズムを破壊することになる。
そういうことを何年か前に考えて、わたしとしては会話で相手に先回りするのはなるべく回避するようにときどき意識するようになった。
相手が喋っている間じっと黙って「予断を持たずに」その言葉をなるべく透明な気持ちで飲み込むように心がけたいのであるが、しかしそれでもたまに「予断を持って」相手に先回りしちゃっている時がある。

人間がなぜ予断を持つかというと、これは想像であるが、未来が見えないことが怖い、というのがいくらか影響しているのだと思う。
それがちょっとした会話の中でも、相手の口から予想外の言葉が飛び出してくることに小さなストレスがあって、そのストレスから身を守るために「予断を持って」相手に先回りする、そういう性癖が人間にはあるのではないか。

生きている上で予断を持たずに、その瞬間瞬間に飛び出てきた状況に臨機応変に対応するというのは、ひょっとしたら言うほど簡単ではないのかもしれない。

完全に予断を排除する生き方は不可能だが、たまに「予断を持たないこと」を思い返すくらいのことは、まあやってもいいのかなと思ったりした。
posted by ヤス at 07:29| Comment(2) | 徒然なるままに
この記事へのコメント
コンサルタントならやった方がいいと思う

相手の話を
よーく聞いてあげて〜
透明な心で
勝ち誇り
Posted by aoko at 2018年11月29日 08:14
こころがにごっているので困っている。
Posted by ヤス at 2018年11月30日 12:59
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