2018年11月06日

人間は必ず間違える

今、2009年の郵便不正事件で冤罪逮捕された、元厚生省事務次官の村木厚子さんの本を読んでいる。
昨日Kindleで買って半分くらい読んだところだ。

おさらいのために郵便不正事件を整理しておく。
これは格安の「心身障害者用低料第三種郵便物」の制度を不正に利用した詐欺犯罪だった。
「凛の会」などの偽装障害者団体が事件を主導し、電器や紳士服小売などのダイレクトメール業務を受注、3140万通を上記第三種郵便物を装って郵便局には格安料金を払い、一方で電器屋や紳士服屋などからは正規の送付料金を受け取ることで37億円以上も不正に利益を上げた事件だったらしい。
この団体に障害者団体である証明を発行したのが厚生労働省だった。
で、その証明書が政治家ルートを通じて「障害保健福祉部企画課長(証明書の発行権限を持つ)」だった村木厚子さんによって不正に発行された、という「犯罪ストーリー」が大阪地検特捜部によって作られて村木さんなど複数の関係者が逮捕された。

結局そのストーリーはただの妄想に過ぎず、それどころかその妄想を正当化するために担当検事によって物的証拠であるフロッピーデータの改ざんが行われたことが明らかになり、逆に大阪地検の検事3人が逮捕される結果となった。

村木さんはこの一件で「未決勾留」で454日間も拘置所に拘禁されることになった。
この事件を通じて日本の行政システム、中でも司法システムのいちじるしい後進性が問題になったわけであるが、その後取り調べの可視化・録音録画などが進んだかというと、いまだに前に改善されていない。

それどころかつい最近では財務省による決済文書の改ざんとか、自衛隊の日報隠蔽、働き方改革法案策定の根拠データ捏造など、行政がらみの「情報操作」がかなり頻繁に噴出するようになっている。

また行政組織だけでなくて、三菱、スズキ、スバルなど自動車会社とか建築業界でもKYBなどのデータ不正操作などもあいついで発生している。

作家の塩野七生は著作「ローマ人の物語」の中で言っている。
「多くの人は見たいものだけを見ようとする」
そこへいくとユリウス・カエサルなどの英雄は、見たくないものも直視した。
だから英雄になった。

これはよく言われる話であるが日本的組織は「間違いに不寛容」過ぎる一面があるのではないか。
多くの行政組織や大企業では「我々は絶対に間違えない」ことを前提にいろんなことが計画される。
ほんとうに必要なのは「嘘に厳格だが間違いには寛容」な態度だ。
人間は必ず間違える。
間違えることを前提とした制度づくり、組織づくりというのはつくづく大事だ、村木さんの本を読んで(まだ半分ですが)そう思った。
posted by ヤス at 10:54| Comment(3) | 徒然なるままに
この記事へのコメント
嘘つきはダメだけど

間違えたら
即 訂正して
謝るってことが大事なんだね〜

熱
Posted by aoko at 2018年11月06日 11:50
読書の秋
してるね〜

秋の夜長

私は寝るけどね〜
🤗
Posted by aoko at 2018年11月06日 11:53
了解です。
Posted by ヤス at 2018年11月06日 12:36
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