2018年09月06日

デニソワ人の発見など

2008年というから今から10年前、ロシアはアルタイ山脈のデニソワ洞窟で「人類」のものとおぼしき骨の断片が発掘された。(少女の小指の骨、大人の臼歯など)
近年の分子生物学的技術は素晴らしく発達していて、太古の化石骨からDNAを抽出して解析することも可能であるらしい。
DNA解析の結果この骨の持ち主は4万1千年前の人類で「デニソワ人」と名付けられたそうである。
デニソワ人は化石人類としては有名な先輩のネアンデルタール人の近縁種となるらしい。

DNA解析によって進化系統樹のタイムスパンもおおよそ推定することができて、80万4千年前にホモ・サピエンス(つまり我々現生人類)と、ネアンデルタール人・デニソワ人の共通祖先が進化的に分岐し、さらに64万年前にネアンデルタール人とデニソワ人が分岐したということが推定されている。

最近の古代人類史的な大発見のひとつに、現生人類のDNAにネアンデルタール人のDNAが2%ほど「混ざっている」というのがあった。
そしてデニソワ人のDNA解析により、デニソワ人のDNAもいくらか現生人類に引き継がれているということが分かったらしい。
さらにさらに、デニソワ洞窟で見つかった9万年前のデニソワ人を解析すると、母方がネアンデルタール人らしい「人物」も見つかったらしい。

現在この地球上には70億人の現生人類が生きていると言われているが、それらの人類は進化過程でDNA的に分岐したり混血したりして、DNA分類的には様々な種類に分けることができるのだろう。
前述のホモ・サピエンスとネアンデルタール人の混血した人類は、ネアンデルタール人の「寒冷地適応」した体質を引き継いでヨーロッパを中心に拡散し、デニソワ人と混血した人類はモンゴルやチベットや中国大陸に南下して、さらにははるか太平洋を超えてメラネシア(パプアニューギニアとかがある)方面にまで拡散したらしい。

もちろんそれらの拡散した人類は、ネアンデルタール人とだけ、もしくはデニソワ人とだけ混血したわけでなく、それぞれ微妙な配合でDNAを引き継いでいると思われる。
そういう意味ではアフリカ大陸に残った人類は、ほぼ純粋なホモ・サピエンスということができるのだろう。

最近明らかになったDNA研究の成果としては、日本人のDNA型がよその「民族」に比べると非常に多様ということがある。
このことは古来日本列島に、朝鮮半島経由、サハリン経由、「黒潮に乗った」琉球経由など各年代に各方面からさまざまな民族が渡来していることを示している。
少なくともDNA的分類では、日本人はまったく単一民族ではない。

最近の人類学的発見を見るにつけ、人種というのは何か、民族とは何かというのを説明するのは、ものすごく難しいことのような気がする今日この頃なのである。
posted by ヤス at 07:03| Comment(2) | 徒然なるままに
この記事へのコメント
世界中
親戚ってことだね
Posted by aoko at 2018年09月06日 12:47
そういうことなのか?
Posted by ヤス at 2018年09月06日 15:20
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