2017年08月12日

東芝有価証券報告書提出

経営危機に揺らぐ東芝が、やっと2017年3月期決算を提出した。
東芝をめぐる状況はなかなか複雑のようで、今回の決算で債務超過額は5529億円になったらしいが、これを2018年3月末までに解消しないと否応なしに上場廃止になる。
東芝の基本方針としては、虎の子の半導体メモリ事業を売却してこの債務超過を解消すべく売却先を模索している。
しかし東芝と半導体で事業提携しているアメリカのウエスタンデジタルが売却に反対しており、また売却先が見つかった場合でも売却先企業各国の独禁法審査に半年、一年くらいはかかるらしい。
2018年3月末までもうあと7ヶ月あまり。
ほとんど時間がない。

半導体メモリ事業の売却予定額は2兆円程度と見積もられており、全部売却が難しい場合は債務超過解消分だけ部分的に売ることになる公算が高そうである。

しかしそもそも東芝は、最初は「一部売却」を模索していたのだった。
そうしたら手を上げた買い取り先企業が「全部でないと買わない」と言ったので全部売却に変えた経緯がある。

どうも話が堂々巡りで、要するに結論的には売却話はご破算に終わる可能性が高い。

しかも最近東芝の半導体事業は業績が過去最高にいいらしい。
現在東芝の利益の9割近くを半導体が稼いでいる。
したがって同事業を売却すると東芝はスカスカになってもぬけの殻になる。

しかし現経営陣は東芝をもぬけの殻にすべく鋭意努力中である。
その辺、東芝経営陣のやりたいことはどうも支離滅裂だ。
おそらく現経営陣は、自分たちの代で上場廃止になることが我慢できないほどの汚点であると考えているのだろう。

おそらく東芝には、半導体事業にもそれ以外の事業にも優秀な人材はたくさんいるに違いない。
今必要なのは、優秀な人材を多数擁する東芝から、このどうしようもない経営陣を引き剥がすことだと思う。

最悪なのは以前に取り沙汰された公的資金の投入が実現することだろう。
3月くらいに産業再生機構などが中心になって資本注入する案がニュースで流れたことがあった。
これは日の丸半導体を守るというのが大きな動機であるように思うが、例えこれで経営陣が総入れ替えになったとしても、これはこれでかなり問題だと思う。

過去に公的資金を投入された日の丸半導体の無残な姿を見ればそれは明らかだろう。
そもそも東芝の半導体が今もって利益を稼いでいるのは、国策連合に入らず独自路線でリスクを取ってきたからであるに違いない。

そんなこんなで東芝が上場廃止になるショック療法で、日本の「伝統的産業界」が少しは良い方に変わるのではないか、と思ったりする今日この頃である。
posted by ヤス at 13:51| Comment(0) | 徒然なるままに
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