2017年05月13日

そもそも論

言葉というのは時代とともに少しづつ変化して行くものであろう。

最近「まるっと」という言葉をよく耳にし、または文書中に見る頻度が増えている気がする。
「まるっと」は、使用されている文脈から考えて「丸ごと」「全部」などの意味に相当すると思われる。
この言葉の語感が、個人的にはちょっと最近風の新しい感じがしたので、これは若い世代の、例えば高校生あたりで広まった新語なのではないか、と今まで思っていた。
それでさっきネットで検索してみたら、「まるっと」は別に新たに造語された言葉ではなく、各地で方言として見られるものであったらしい。

この事実にはやや驚いた訳であるが、「まるっと」は従来はローカルな方言であったものがその語感の新しさ、使い勝手のよさなどから次第に使う人が増えてきたということのようである。

「まるっと」は先に述べた意味の他に、語感的に「するりと」「スムーズに」というようなニュアンスが感じられる。
そのように個人的に勝手に思っている。

したがって、
「蛇が獲物を「まるっと」飲み込んだ」
という場合の飲み込み方は、比較的短時間に何の引っかかりもなくするりと飲み込む情景を想像するものである。
やや例が悪かったかもしれない。

とにかくも、「まるっと」には「丸ごと」に「スムーズ」をプラスした複合的な意味合いが感じられ、だからそういう意味のことを言いたい時にこの表現をつい使いたくなる、ということになる。

言葉というのは時代とともに変わる。
今までにないモノが誕生したら、当然そのモノを意味する新しい言葉も生まれる。
スマートフォンは古くはBlackBerry、今はiPhoneやAndroidの携帯電話を指す言葉である。
多分その辺から始まったと思うのだが、「スマート」なんとかという表現が少し以前から増殖している。

これは「スマート」という接頭語表現にいつからか今風の意味合いが付加され、それを世間の多くの人がひしひしと感じていることから広まったものだろう。

言葉が時代によって変わるというのは、その言葉に大多数の人が共通のニュアンスを感じることによって生じる。
そもそも言葉というのはそれを使う人々の間でそのような共通了解がないと話が通じないのが前提だからまあ当たり前である。

さて、「そもそも」についてのニュースが今流れている。
「そもそも」の意味には大辞林では「どだい」の意味があり、「どだい」には「基本的に」の意味があるという三段論法によって、「そもそも」にはそもそも「基本的に」の意味があったことが閣議決定されたという。

「そもそも」に「基本的に」の意味があることに、多くの人は共感するのだろうか。
この場合は、辞書遊びでなく世論調査でもした方がやり方として正しいような気がするよなあ、と思ったりした。
posted by ヤス at 09:59| Comment(0) | 徒然なるままに
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