2017年05月05日

吉野家・松屋の実験

昨日の東洋経済のニュース記事に松屋と吉野家の実験店舗のことが書かれていた。
両社がセルフサービス店舗に取り組んでいるという記事だ。
吉野家は2016年3月に恵比寿駅前店で、松屋は文京区の本郷三丁目店で今年4月24日から取り組んでいるらしい。

このセルフ業態では、注文・会計は券売機で行い、券売機から出た番号札の番号がカウンターのモニターに「調理中」「出来上がり」と表示され、食べ終わった客は返却口に食器を返す仕組み。

世の中空前の人手不足時代を迎えている。
飲食業に限らず、長時間営業のコンビニなんかでも人手不足の影響は甚大である。
吉野家・松屋は、今は実験的にセルフ業態を実験しているわけだがそう遠くない将来に全面的にセルフになる気がする。

セルフサービスのデメリットはやっぱりサービスに人の手がかかっていないのでなんとなく温かみがない、味気ない、そっけないというところだろう。
しかし考えてみると牛丼チェーンのようなファーストフード業態に対し、どれだけのお客さんがそういうハイタッチサービスを求めているか、そこは甚だ疑問だ。
多くのオヤジやおにいちゃん連中は、そこそこ美味くて安ければ満足するに違いない。

そういう観点から言えば、人手不足にならずとも牛丼チェーンがセルフ業態になっていてもおかしくなかったはずだ。
実際、なか卯は前からセルフ券売機でオーダーを受けている。
しかし今まで吉野家・松屋などがセルフ化しなかったと言えば、そこは飲食業界の伝統的なこだわりが影響していたような気がする。

飲食業は昔からピープルビジネスと言われ、良い人材がサービスレベルを上げて売上を増やし生産性も押し上げる、だから良い人材を育成することを経営の根幹に置く、そういう思想が飲食業界にはあると思う。
その思想は全く正しいと思う。

ただし人の手で行うサービスはコストがかかるので、自ずと提供価格の下限が高止まりする。
その水準はデフレ化で下がりきったファーストフードの客単価には、もはや見合わなくなっているのだろう。
そこを無理やり「合わせ」ようとするからサービス残業蔓延やワンオペによる現場の荒廃が発生することになる。

それに、そもそも券売機でなく人がオーダーを受けることのメリットは、料理の説明をしたり気の利いた提案をしたり、機械でできないことができることだろう。
しかし促成栽培の高校生バイトではそういうことも難しく、たまにオーダーミスで客を怒らせるのがオチである。

無機的で味気なくはなるけれど、現状でもサービスの機械化、セルフ化の理由は十分以上にあり、今までの業界の動きが遅すぎたと思えなくもない。

いずれ券売機のオーダーは、客の手持ちのスマホ経由になると思う。
スマホにインストールしたアプリでオーダーし電子マネーでお会計する。
そうなれば、まあ味気ないのは仕方ないにしても便利にはなるだろう、などと思った。
posted by ヤス at 07:39| Comment(0) | 徒然なるままに
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。