2017年04月27日

三菱自動車2

2016年の世界自動車販売台数は、フォルクスワーゲン(VW)がトヨタを逆転して首位に返り咲いた。
2015年の排ガス不正から、早くも立ち直ったようである。
VWの戦略には一つ特徴があって、それは中国市場にどのメーカーよりも特化しているところである。
VWの販売台数は、その40%が中国市場で出ているらしい。
中国市場は年間28百万台の世界一の自動車市場だ。
2番はアメリカの1786万台、日本は3番で497万台。

25年ほど前にリュックを担いで中国に旅行した時は、北京の街中はVWゴルフとダイハツシャレードが大半を占めていたと記憶している。
その頃からせっせと中国市場を開拓していたのが現在のVWの躍進につながっているのは間違い無いのだろう。

VWは排ガス不正でかなりイメージダウンしたけれど、しかし過去数十年にわたる信用の蓄積は、この程度のイメージダウンで崩壊するものではないようだ。

VWは、ヒトラーの国民車構想によって完成した「タイプ1(=ビートル)」がそのスタートである。
戦後は、たぶんヒトラーの肝いり会社だった負い目もあったろうと想像する。
また戦後長い間ビートル頼みだった商品構成にゴルフが加わって、ゴルフの走行性能や安全性の追求姿勢が世界的な評価も集めて、会社としての発展に繋がっていったものと思われる。

さて、三菱自動車である。
三菱自動車は日本最古の自動車メーカーで、現在も陸上自衛隊に戦車や各種車両を供給している。
戦前も帝国陸軍の主力97式中戦車を開発・生産していた。

こういう歴史はVW・三菱に限らず、自動車メーカーというのはだいたい戦前戦後と軍需に関わっていたところが多いようだ。
三菱を買収したルノーは、第一次大戦で現在の戦車の原型となったルノーFTを作った会社だ。

純粋な戦後の民需主導の自動車会社で今パッと浮かぶのはホンダくらいだ。

そんなことはともかくも、VWはヒトラーの国民車から始まって、戦後しばらくビートルで稼いだのちゴルフで花が開いた。
ゴルフの成功は、質実剛健である意味地味なクルマ作りのコンセプトに支えられていたと思う。

でVWのブランドイメージは、これは個人的なイメージであるが、ヒトラーの国民車のイメージを払拭すること、もともとキューベルワーゲンなど軍用車両の会社だったことを払拭することがその土台にあるような気がする。

しかし一方の三菱は、戦前から現在に至るまで軍用車両に深くコミットしていて、代表的なブランドは四輪駆動のパジェロで、自衛隊にも通称「パジェロ」と呼ばれる汎用車両があって、戦後しばらく国営会社だったVW以上に官製企業のイメージが強いような気がする。

その辺が三菱自動車凋落の遠因ではないかと思う。
posted by ヤス at 10:48| Comment(0) | 徒然なるままに
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