2017年03月16日

シャープのテレビ国内生産撤退

どうも森友学園問題は新事実がどんどん発覚してきて思わぬ方向に進むのかもしれない。
3月10日に学園理事長が小学校の認可申請取下げを発表した時には、これでそろそろ幕引きなのだろうと思っていたが意外な展開になった。

さて、この問題で世の中のニュースは持ちきりのようで、東京都の豊洲移転問題もややもすると後ろに引っ込み気味で、あれだけ騒いだトランプ大統領のその後の動向などはほとんど見なくなったような気がする。
それ以外にも東芝の上場廃止危機や働き方改革、天皇退位問題などのニュースが端に追いやられているように見える。

そんな中でひっそりと、鴻海に買収されたその後のシャープが液晶テレビの国内生産から撤退するというのが流れていた。
生産工場だった、あの有名な三重県・亀山工場は今後はスマートフォンなど小型端末向け液晶パネルの生産に集中するそうだ。

シャープの亀山工場には第一工場と第二工場があって、第一工場は実質的にAppleのiPhone向け液晶専用工場になっているらしい。
第一工場は設備投資の大半もAppleが負担しており、実質的にはシャープが場所を貸してAppleが工場管理をしている状態だそうだ。
シャープの液晶テレビは第二工場で製造していて、ただ最近は市況の悪化でかなりテレビ以外の中小機器向け液晶デバイスの割合が増えているという。

だからテレビの生産から撤退といっても別段驚くようなニュースでもない。

シャープの亀山工場はIT不況下の2002年に誘致されたらしい。
しかしその後2009年に、より巨大な堺工場が稼働を開始してシャープの液晶生産の主力は堺に移ったため、亀山工場は稼働率が低下して実質的な操業停止状態になった。
しかし一方の堺工場も操業状態は火の車だったらしく、2012年に鴻海の傘下に入ることになり、一方で亀山工場は既述の通りAppleの設備投資を得てiPhone専用工場に生まれ変わった。

ここまでの経緯を見て思うのは、シャープは液晶テレビでサムスンなどとの競争が激化し、将来がかなり不透明な段階で亀山工場の新設を決断し、さらにその後すぐに亀山の約4倍の規模の堺工場を立ち上げた、その蛮勇というのか、先見性の無さである。

実際亀山も堺も数千億円規模の大投資だったにもかかわらず、操業開始から数年で当初計画が瓦解している。
計画が狂った主要因としては2008年のリーマンショックが大きかったのだろう。

しかし2000年代前半に企画された巨額のものづくり投資が2010年代に入って脆くも崩壊したその流れを見るにつけ、この時期の10年余りくらいの流れが何か日本の政治経済全体の流れを暗示しているような気がしたのであるが、まあ気のせいかもしれない。
posted by ヤス at 10:20| Comment(0) | 徒然なるままに
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