2017年02月19日

経済成長と未来の社会

このところ暇に明かして「経済成長」について考えている。

経済成長は万病に効く。
日本国政府が抱える一千兆円の借金返済の目処も立つ。
国内のGDP規模が拡大することは既存の産業の生き残りにも大いに役立つ。

しかし今、この経済成長の行方に大きな疑問符が付くようになった。
ことの始まりはIT化、コンピューターやネットワーク技術の革新である。

本来は、IT技術はこの世界に新たな付加価値をもたらす経済成長の原動力であったはずだ。
しかし今起きている現象では、IT化によって企業間の取引プロセスが「効率化」され、要するに企業と消費者の間にあって間接的なサービスを提供する企業群がだんだん要らなくなってきた、ということがある。

典型例は小売や卸売の業界だろう。
これは当初は、川下の小売業界のM&Aによる巨大化、というのがあって徐々に「中抜き」が進行して行った。
そこにIT化による物流情報管理の効率化が急速に進んで物流業務にかかるコストがどんどん低下した。
物流コストが低下すれば、これまでそれで食っていた物流企業には存亡の危機だろう。
今はかろうじてトラックの運転とか荷物の上げ下ろしとか、ITだけでは効率化しきれないリアルな業務が残っているわけだが、これも自動運転とか無人ドローンの活用とかいう話が出てきて今後の展望が危ぶまれる。

もう一つ、今マイナス金利で危機が囁かれている金融機関であるが、これも将来本当に業界ごと消滅するような気がする。
現在の銀行というのは、「間接金融」という言葉が示す通り市中の余りガネを集めてきて資金が要る会社や人に貸して利ザヤを稼いでいる。

しかしFinTechとかクラウドファンディングとかがだんだん出てきて、さらに最終兵器のブロックチェーン技術が将来活用されれば、理屈としては間接金融は要らなくなる。

ついでに言うと会計士とか弁護士とかコンサルタントとか言う世の中的に知的とされる業務も人工知能の活用によってそのうち消える。
だから銀行がコンサルティングバンキングとかいくら声を張り上げても、来たるべき未来にはもうそう言う業務領域は残っていない気がする。

そうやって今まで企業と消費者の間、あるいは企業と企業の間に存在して間接的なサービスを提供していた各種の産業は、あと何十年か先には綺麗になくなっているだろう。
さらにさらに言うと、「政府」や「国家」という組織体も、ブロックチェーン技術のある未来では不要になる。
民主的意思決定は国会議員の先生方の「間接民主主義」よりも、人工知能とブロックチェーン技術を使ったものの方がはるかに透明で信頼できるものになるだろう。

そうやって考えると行政や政府組織は究極の「間接的組織」であると思われる。

こうしてあらゆる間接的産業は消滅し、その分のGDPが減少して既存の貨幣経済は崩壊する。
しかし地球上の人類はより平穏でのんびり暮らせるようになる。

そういう悪い夢を見たような気がした。
posted by ヤス at 14:34| Comment(0) | 徒然なるままに
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