2017年02月13日

地球の一部としての身体

人間の体は、40兆個か60兆個か知らないが、しかし大体それくらいの単位の細胞で出来上がっているらしい。
その細胞が、毎日ちょっとずつ入れ替わっている。
皮膚細胞は早く入れ替わって、心臓の筋肉細胞や脳の神経細胞は入れ替わりがないともいう。
しかし細胞がリサイクルしない部位でも代謝活動は行われているので、その中身は確実に入れ替わっているはずである。

そういう話を以前に生物学者の福岡伸一氏の本で読んだ。
で、福岡氏の本によると、人間は数年もすると体の材料がすっかり入れ替わって物質的にはほとんど別人になっているという話があって、妙に感動したのだった。

我々は普通、毎日ご飯を食べる。
ご飯を通じてタンパク質とかカルシウムとかその他の体の材料になる栄養素を定期的に補給して、それで体の細胞を少しづつ作り変えている。
代謝を維持するために人間は、1日平均して約60グラムのタンパク質を摂取する必要があるという。
単純に考えて、摂取した60グラムのタンパク質がそのまま細胞に置き換わったと仮定すると、体重62キログラムのわたしは1033日で全部入れ替わる計算になる。
まあわたしの体は半分以上水分で出来ていたりして、タンパク質の占める重量はもっと少ないのでそういう単純な計算は少し違うのかもしれない。

しかし水分も含めて口から入っていくる材料で体の各部分を逐一補修しながらわたしが生きていることはおそらく事実である。
わたしが食べているものはお米や牛肉やほうれん草とか色々だけれど、そういうものはさらに他の材料を取り込んで成長し、収穫され料理されてわたしの口に放り込まれる。
そういうお米や牛肉やほうれん草は、大地から栄養素を吸収し空気中の窒素や二酸化炭素を取り込んだりして成長するわけである。

人間は、そういう食べ物のサイクルを通じて相当程度自然環境に接続している、という感じがする。
もちろん人間だけでなく、「牛肉」もそうだろうけれど。

そういうサイクルをイメージすると、毎日ご飯を食べて、残りカスを排泄して、を繰り返す我々は自然環境の物質サイクルの一部であるという感じが強くする。
というか我々人間は、文明の力で自然環境を大きく改変することができるようになっているけれど、しかしその身体が依然として地球上の物質サイクルの一部であることに変わりはない。

だから我々は物質的には間違いなく地球の一部、というか宇宙の一部である。
それがエントロピー法則の微妙な乱れから、ある時タンパク質の塊が出来上がって、そのタンパク質の塊がその口に地球上の物質を放り込み、残りカスを排泄するようになった。

最近ご飯を食べたり残りカスを「排泄」したりする時に、そういうイメージが脳内をよぎる。
生き物の不思議である。
posted by ヤス at 10:34| Comment(0) | 徒然なるままに
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