2017年01月31日

最近のネット炎上誤爆など

最近はネット炎上のニュースを見ても、特別に驚くこともなくなった。
というか最近は炎上現象もステージがだんだん変わってきて、まとめサイトを覗いてみると明らかに炎上することそのものを目的とした「ネタ」が溢れている様に逆に驚く。

だから最近の炎上の定義付けは昔と少し違って、いわゆる炎上商法が、イメージしていたのとは違う「燃え方」をしてしまったケースこそが「真の炎上」という感じになっている気がする。
例えば以前の、長谷川豊氏の人工透析患者に対するブログ記事である。
この記事に関して長谷川氏は自分のブログに記事は炎上を目的として書いたと明示していた。
で、期待通り件の記事は炎上したわけだが本人の意図通りの燃え方をせず、バーチャルなネット世論の炎がいつの間にか彼の職場周辺である「テレビ業界」に延焼し、彼は仕事をあらかた失うこととなった。

その件に関して個人的に同情の余地を持たないが、しかし最近のネット炎上の怖さは、このようにバーチャル世界で燃えていたと思っていた炎がいつの間にかリアル世界に燃え移って実害が生じるところにある、そのように感じる。

しかも最近はそこに「フェイクニュース」や出所不明の謎情報などが絡み合って、例え事実ではないことに基づいた炎上でも、それがいったん変な燃え方をすると実害が生じうる。
というかこの間のアメリカ大統領選は、ヒラリー・クリントン候補を攻撃する積極的なフェイクニュース流通が少なからず選挙の行方に影響を与えた疑義がある、という点でちょっと見過ごせない問題になってしまった感があるのである。


ネット炎上の研究者である山口真一氏によると、まず炎上の定義は、

「ある人物や企業が発信した内容や行った行為について、ソーシャルメディアに批判的なコメントが殺到する現象。」

だそうである。
そして炎上コメントを書いたことがある人というのはネット利用者全体の0.5%程度に過ぎないらしい。

いちばんたちが悪いなあと思うのは、炎上コメントを書く人の動機が、その半分くらいは「正義」に基づいた行動というところだ。
要するに、どこかの企業や有名人の「悪行」を見て「こいつ絶対許せない」という強い感情を抱いて書き込みを行う。
そういう正義感に基づいた書き込みが半分以上あるらしい。

その炎上が事実に基づき、本当に悪いことをしている奴を懲らしめることにつながれば、まあ良いのであるが、往々にしてこれらの「正義」は、フェイクニュースや裏取りがされていないふんわりした噂話などにも過剰に反応する傾向があるようだ。
だから勢い「誤爆」のリスクが増え、実際に誤爆事故が後を絶たない。

現代の人類は、情報化や自我の増幅による個性化への変遷期にあって、その精神的な対応がまだ上手くいっていない進化途上にあるようである。
人類の情報処理能力はまだ相当に未熟であり、なかんずく自分という個人の情報処理能力はまだまだ、という謙虚さが、当分の間必要のような気がする今日この頃なのである。
posted by ヤス at 13:19| Comment(0) | 徒然なるままに
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