2016年11月19日

トランプ氏と会談

17日にAPECの会合に行く途中に安倍首相はニューヨークに立ち寄り、トランプ次期大統領と非公式の会談を行ったのが大きなニュースになっている。
会談は予定の45分を大幅に超える1時間半に及び、お互いの信頼関係を確認して友好ムードのうちに終わったらしい。

一国の首相が就任前の大統領に会う、というのはきわめて異常な事態と言わざるを得ない。
なんでも安倍首相は、「大統領選はヒラリー・クリントン」と予想して外した外務省に激怒し、官邸主導で今回の会談を取り付けたという。

ネットのニュースでも他国の首脳に先んじてトランプ氏と会談した安倍首相の外交手腕を賞賛する意見が溢れているようだが、この賞賛ははたして適切なのか。

オバマ大統領の任期はあと2ヶ月残っている。
就任前の大統領との会談の意味するところとして、オバマ氏は大統領としては既に死んでいると言っているように聞こえる。


そもそもトランプ氏が大統領に当選したことの背景には、「グローバル化」があったと思われる。
グローバル化は、世界中にいる数十億の、経済的ピラミッドの最底辺の庶民を少しずつ豊かにしている、という点で望ましい動きである。
しかしその一方で、ピラミッドの上の方の国々で発展途上国と産業構造的に競合している人々の所得を奪うことになっている。

熱い水と冷たい水を混ぜると、ぬるま湯になる。
冷たい水の側にいる人々は、たとえぬるま湯でも少し暖かくなって快適になる。
しかし熱い水の底の方にいる人々は、下からやって来る冷たい水によってどんどん熱を奪われて厳しい状況に陥っている。
しかもピラミッドの最頂上部は熱移動に対するバリアがあって熱が冷めないようになっている。
それどころかヒートポンプ装置で下のぬるま湯層からカロリーを組み上げて、頂上部はますます温度が上がっている。

ピラミッド全体としては熱分布が均質化しているが、ピラミッドの上3分の1くらいの層では熱い部分はますます熱く、しかし温度の低い部分はだんだん冷えて来て温度格差が広がっている。

そういう状況の中で、ピラミッドの比較的上の中の下層部分、だんだん温度が下がっている層の支持を受けてトランプ次期大統領が誕生したのだ、と想像することが出来る。

トランプ氏やその支持者が今考えていることは、ピラミッドの上下方向の熱移動はもうしょうがないので、今度はピラミッドを縦に切って、同じ高さにあるヨコの層から水平方向に熱を奪って国内の平均温度を維持しよう、ということなのではないかと思われる。
その場合、日本はどうなるのか。
などと、少し心配しているふりを装ってみた。
おしまい。
posted by ヤス at 15:42| Comment(0) | 徒然なるままに
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。