2016年11月12日

コーヒー市場拡大とドーナツ苦戦

土曜日の昼過ぎ、マクドナルドは家族連れを中心に賑わっている。
一年前ならがら空きだったのが、今来てみたら席の9割方が埋まっている。
IR資料を見ると最近数ヶ月の既存店売上もずっと110〜120%のペースで推移、順調に回復しておりけっこうなことである。

思い起こして見るとマクドの不振は疑惑の鶏肉や異物混入騒動もあったけれど、それと並んでコンビニコーヒーの台頭もあったのを思い出さねばならない。
セブンイレブンが過去の失敗を乗り越え、専用のマシンを導入してコンビニコーヒー市場に再チャレンジしたのが2013年1月だったらしい。
その前から店頭で淹れたてコーヒーを売っていたローソン、ファミマのコーヒー強化もあって、マクドのコーヒーは一挙に相対的な戦闘力が低下した。

もともと潜在市場規模の大きいコーヒーに注力して業績アップを図るという着眼は、マクドが先であったわけだが、2013年当時で上位3チェーン・3万6千店以上の規模を擁していたコンビニは、ビッグスケールの威力でマクドの先行者利得を簡単にひっくり返してしまった。

ところで全日本コーヒー協会という団体があってそこが日本のコーヒー需給の統計情報を発表している。
それによると、2015年の1年間のコーヒー消費量は461,892トンであるらしい。
さらに2016年の8月までの途中経過も出ていて、8ヶ月で313,677トン。
ちなみに2015年の同時期は304,039トンなので前年同期比3%の増加である。
2015年の消費量は10年前からは6.5%増、20年前からは30%を大幅に超える増加なのだという。

人口減少、なかでも若年人口の減少著しい日本でコーヒーの消費がここまで増えているのはかなり驚きである。
特に最近数年の伸びは著しいようなのである。

マクドの復活もこのコーヒー市場の堅調な伸びに助けられた側面があるのではないだろうか、そんな気がする。

ちなみに、コーヒー豆10g当たりの消費価格を200円として計算すると46万トンは9兆円超に相当する。
もう少し単価を低く見ても日本のコーヒー市場は5兆円以上あることは間違いない。
けっこうな巨大市場なのである


ところでコンビニコーヒーと言えば、コンビニドーナツについても触れなければなるまい。
だいぶ前にもここで書いたが、コーヒーと比べると日本のドーナツ市場は数千億円の規模でコーヒーよりかなり小さい。
また油と砂糖を多用した高カロリーのイメージは、高齢化や健康指向の流れにも逆行している。

たぶんドーナツ市場はこれからも拡大はあまり期待できないんじゃないか。
今、業界首位のミスタードーナツは営業赤字が続き、新規参入組のクリスピードーナツも店舗の大規模閉鎖に踏み切る、そういう状況らしい。

ミスタードーナツはそこそこの市場規模のなかで、これまでずっと大手企業の新規参入もなく比較的平穏に経営してきたものが、コンビニ勢の無理筋参入によって市場を蚕食され苦境に陥った。
やっぱり企業は常に戦闘モードで殺気立っていろいろチャレンジしていないと、いざ競合状況が変わった時に初動が遅れる、そういうことがあるのかもしれないと、ピークが終わってすっかり客の引いたマクドで思ったのであった。
posted by ヤス at 15:14| Comment(0) | 徒然なるままに
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