2016年09月19日

人類の食の歴史と健康問題

さて昨日の文章で、人類は無毛になって効率的に汗をかけるようになって長時間の運動が可能になり、大型動物を追い詰める狩猟が出来るようになって高栄養価の肉を常食して脳容量の増大の土台になった、というのを書いた。

この点を確認したことにより、長年にわたる個人的な心配事が少し減少したと思った。

世の中にはかなり少数派かもしれないがベジタリアンの人たちがいくらか存在する。
彼らがベジタリアンである理由は、宗教上の理由とか食べ物の好き嫌いの問題とかいくつか種類があると思われる。
その理由のひとつに「肉を食べると健康に悪い」説を唱える一派もいて、それが普通に肉好きなわたしの心に小さく引っかかっていた。

少し以前にある知り合いの人物が以下のようなことをしきりに言っていたのである。

「自分の親戚に医者がいて、その医者が言うには、肉を常食してきた人の脳みそをレントゲン(MRIだったかもしれない)で見ると脳の神経組織がボロボロになっているからその医者は肉をほとんど食べないので自分も食べない」

だという。
何よりも医者の発言というところに重みがある。
その知り合いが何か具体的な物証を提示したわけではなく、わたしとしてはその程度の「うわさ話」で肉食を中止するほどの気にもならない。

ただし某「M」店で100%ビーフパティを食する時、ふとしたきっかけでその知り合いの肉食危険発言を思い出すことがあり、この100%ビーフパティによってオレの脳みそはダメージを受けているのか、と思わないこともなかった。

しかし、である。
現生人類の脳容量は1500ccでチンパンジーの4倍程度ある。
脳の神経細胞は主に脂肪成分で出来ていて、脳のメンテナンスには一定量以上の脂肪分を摂取しないといけない。
また脳の大きさは身体全体の中で重量比では2〜3%に過ぎないがエネルギー消費量では25%程度を占有する、きわめて燃料を喰う臓器である。
だから他の動物に比べて傑出して大きな脳を持つ現生人類には、肉食は必須であったはずなのである。

また、チンパンジーやヒヒなども肉好きで、同類の幼児を殺して食べたりもする。
ゴリラやオラウータンなど大型の霊長類では果物が主食のイメージが強いが、最近の研究では積極的な肉食についての説も浮上してきているらしい。

いずれにしても人類が狩猟技術を磨いて脳容量を拡大してきた歴史はたぶんほんとうのような気がするのである。


ところで、同様に健康と食べ物の関連で「低糖質」というのも最近よく聞く。
現生人類が米や麦などの穀類を大量に摂取するようになったのは、ここ1万年くらいのこと、農耕が始まって以降である。
1万年前の古代人類はDNA的な進化過程はまったく完成していて、脳みその容量や機能も内蔵の構造なども現代人と寸分変わらない。

身体の構造が変わらない中で食生活だけが狩猟採集の収「獲」物から穀類中心の収穫物に激変したわけだ。
穀類食は貯蔵も出来、供給がコンスタントで定住化の促進と合わせて人類の生活安定に大きく寄与したと思われる。
穀類食前と穀類食後では、後の方が平均寿命も確実に伸びたはずである。

わたしは以前は糖質食にやや否定的な時もあったが、今は人類1万年の農耕技術に敬意を表してあまり低糖質を気にしないことにしている。
糖質食は、その摂取量よりは精製の有無によるGI値の違いの方がおそらく重要だと思う。

そういう意味では精製された高GI値の砂糖摂取は問題かもしれない。

ということで今後はホモ・サピエンス30万年の進化史を信じて心置き無く肉を喰らおうと思っている。
posted by ヤス at 11:38| Comment(0) | 徒然なるままに
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