2016年07月25日

ドーピングとプロ化の波

リオオリンピックを前に、ロシアのドーピングが大問題になっている。
ロシアが国ぐるみのドーピングに手を染めていたとかいう話で、もしそれが本当なら確かに大問題だ。

そもそもドーピングの動機ってなんなのか。
というと、やっぱり経済的なことが大きいのだろう。

それはつまり選手の「プロ化」が大きく影響しているのだと思う。
この数十年の間に先進国を中心に、スポーツ選手がプロとしてお金を稼げる環境がどんどん整備されている。

かつて1984年のロサンゼルス五輪・水泳の金メダリストで、アメリカにローディー・ゲインズという自由形の選手がいた。
ゲインズは、ロス五輪当時の水泳選手としてはやや高齢の20代半ば過ぎで(今では珍しくもないが)、それというのも4年前のモスクワ五輪を西側諸国がボイコットしたあおりで、競技生活の大目標だった五輪金メダルの夢をここまで持ち越していたのだ。

無事に個人種目とリレーで金メダルを獲ったゲインズは、誇らしげにこう語っていた。
水泳は陸上など他のスポーツと違ってアマチュアリズムが生きている。
だから水泳選手はお金のためでなくみんな名誉のために泳いでいる、みたいなことだったと憶えている。

しかし今ではマイケルフェルプスも、数ヶ月前に引退した北島康介も、マネジメント会社と契約し、企業スポンサーが付いて競技活動をしている。
他の選手でもそれが普通のスタイルだろう。

というか相対的な競技力の優位を実現するには、トレーニング環境も少なくともライバルたちと同等以上になるようにしないといけない。
ライバルがプロ化して競技に専念し、豊富な資金で海外遠征や合宿を行い高価な器具・道具を整備しているなら、こっちも同じようにしてないと置いていかれる。

だからかつてアマチュアだった選手はどんどんプロ化し、たぶんそのせいであろう、水泳選手もだんだん30代の高齢選手が増えている。
ゲインズは寂しがるかもしれないが、選手のプロ化は競技レベル向上の中での必然なのである。

そしてプロのスポーツ選手として稼ぐためには、高い競技力が基本のキである。
そこにドーピングの入り込む余地があり、プロ化の拡大がドーピングの拡大に比例している。

そう考えるとドーピングの闇が深そうなのは、オリンピック選手よりはプロ野球とか、あるいは大相撲とかだろう。
そういうあまり国際化していないドメスティックな組織が運営している競技の場合、国際組織がしっかりあるサッカーなんかと比べてチェック体制が甘いことは疑いない。
しかも、上位レベルの選手の稼ぎは他競技と比べてけっこう高い。

プロ野球に関しては最近ドーピングを告白する選手も現れているけれど、大相撲とかはどうなのだろう。

人気のあるエンターテイメントととしてお客さんからお金を取っている以上、これらの競技でも自発的にドーピングをチェックして身の潔白を証明すべきではないか、などと思った。
posted by ヤス at 12:34| Comment(0) | 徒然なるままに
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