2016年05月27日

増税延期について雑感

ニュースによると消費税増税の延期が決定的らしい。
安倍首相は伊勢志摩サミットでの各国首脳との会合を受けて世界経済が大きなリスクに直面している認識が一致したとし、リーマンショックの再来を回避するためには増税延期が必要、という結論になったようだ。

これは個人的想像であるけれど、たぶん増税延期はずっと前から既定路線であったのだろう。
あとは延期の理屈建てをどうするかというところだったわけで、アメリカのノーベル賞経済学者の意見を流布したりこれまでいろいろ模索してきたのだと思う。

結果、世界経済の危機的状況を理由に増税延期することに落ち着いた。
これは以前から強調していた「リーマンショックか大震災のような事態が起きない限り増税実施」の従来方針から微妙に路線変更になっている。
さらに日本一国の消費税率2ポイントアップを延期することで世界的経済危機が回避出来るという理屈は、よく考えるとかなり苦しい。
しかし政府としては国内経済の不調による消費や設備投資の低迷を理由にするわけにもいかず、やや苦しいけれど理由を外に求めたのだろう。

さらに増税延期の理由が国外要因になったことから推測出来ることとして衆参同日選の「回避」もあるような気がする。
これもやっぱり想像だが、おそらく九州の大震災が発生するまでは同日選が既定路線だったのが、震災が起こって同日選がやりにくくなってここまで五分五分の状況で来たのだと思う。
でもついに同日選回避に決めたのだろう、そのために衆院選で増税の是非を問うことが出来なくなった。
だから他の手段で増税延期の理由付けをする必要が生じて今回の世界経済の話が出たのだろう。


というのはニュースなどをちら見して考えたまったくの想像であるが、ここへ来ての増税延期判断はまあ仕方ないようにも思う。
一方で財政再建の立場からは「税収増額」が喫緊の課題であるわけだが、景気がこのままで消費増税してもかえって全体の税収が減少しかねないからやっぱり消費増税はむずかしい。

本当は「アベノミクス」が功を奏して今頃は景気が回復し、その流れの中で消費税率を上げるというシナリオだったのだろうが世の中そう甘くなかった。
本来は規制緩和などの「成長戦略」なる部分をしっかりやって消費増税の下地をつくっておくべきだったのに、結局それが出来なかったということだろう。


アベノミクスはおそらく、2つの基本的な手法の組み合わせから構成されている。
ひとつ目は消費者セクターから大企業セクターへの所得移転であり、ふたつ目は未来の需要の先食いである。

大企業の利益が増加することで法人税が増え政府財政に貢献するが、これは国内経済が成長したわけではなく、一般大衆の所得を大企業セクターが吸い上げた結果に過ぎない。

また金融緩和と財政出動によって本来数年後に実現する需要を今実現して経済規模をふくらませる。
自動車のエコ減税や家電ポイントなどの補助金政策もこのたぐいであろう。
これも本来は経済成長の下地をしっかり作っていれば景気拡大へのトリガーの役割を果たしたかもしれないが、単なる需要の先食いをここ数年継続したために今では先食いすべき需要が無くなってきているのではないか。


衆参同日選は過去に2回あったらしいが、前回の中曽根政権時の衆院解散は6月2日であったらしい。
ということで同日選の有無についての答えもまもなく出ると思うがはたしてどうなるのだろう。
posted by ヤス at 11:14| Comment(0) | 徒然なるままに
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