2016年04月25日

X-2先週やっと飛んだ

先週、やっとのことで先進技術実証機X-2、俗に呼ばれるところの「心神」が初飛行した。
実機が完成してロールアウトしたのが2014年の7月。
当初は14年中に飛ぶ予定だったのが、2年近い歳月を経てやっと飛んだ。

このX-2、初飛行のニュースはどれくらい盛り上がっているのだろうか。

以前にも書いたがX-2、既存のジェット練習機T-2やT-4などから操縦席キャノピーや降着装置類を流用していることもあって、なんというか即席で製造した感が強く思えてしょうがない。
最近の戦闘機開発はものすごくお金がかかるからしょうがないところであるが。

アメリカで一足先に実用化されたステルス主力機F-22の開発費が650億ドルというからざっと6〜7兆円。
現在鋭意開発中の統合機F-35が通常空軍型、艦載型、垂直離着陸型3型式合わせて現在40兆円ほど費やしたという。
日本政府はX-2の実験結果などを検討して現主力のF-15に替わる次期戦闘機の国内開発の是非を決めるらしい。
で、次期戦闘機の開発費用見積りは今のところ8千億円程度だという記事を見た憶えがある。

実際には少なくとも2兆円、日本の航空産業が主力ジェット戦闘機を自主開発するのは初めてのことなので、5兆円程度かかっても不思議ではない。
おそらく現実的な着地点としてはアメリカとの共同開発に参画して、その時に日本独自の技術データを提供できる強みをアピールする、そのためのX-2の実証実験ということになる公算が強いと考えられる。

日本で最先端のジェット戦闘機が開発出来なかった理由は、ひとつは大出力・コンパクトなエンジン開発が難しかったことがあり、もうひとつが最大の難関だと思うが、ソフトウェア開発がある。

最近のジェット軍用機は、飛行制御、索敵・攻撃・防御、味方機や司令部からの情報リンクなど、いろんなことが全部コンピューター制御になっている。
X-2の設計は、わざと空力的に不安定化してその分機動性のポテンシャルを上げ、安定飛行はコンピューター制御によって確保する、というコンセプトらしい。
今回の飛行実験ではその辺のデータ集めも重要になることだろう。

ただソフト技術に関しては、エンジンなどのハードウェアと違って日本の苦手分野である。
ソフト大国のアメリカでも、F-35のソフト開発に難儀して何十兆円も費用が嵩んでいるのだ。
日本がソフト開発のハードルを今後クリアできるのかどうかは興味を惹かれる。

それと今後の軍用機、特に前線で戦う戦闘機や攻撃機は無人機化が急速に進むと考えられる。
X-2の開発データは無人機開発にも役立つだろう。

まあしかし、最近の軍用機開発の費用高騰はかなりなものだと思う。
今回のX-2の実験、無人機化の方向検討なども含めて、軍用機開発の総コスト低減に役立てば、それがかなり日本の防衛力に寄与するような感じがする。
posted by ヤス at 11:36| Comment(0) | 徒然なるままに
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