2016年03月27日

完全市場はむずかしい

当然のことながら、今の世の中は50年くらい昔と比べるとずいぶん違う。
立派な道路網も出来て、新幹線も飛行機もあって日本国中日帰りで行ける。
テレビやラジオや新聞、雑誌などで日本中、世界中のニュースがほとんどリアルタイムで報じられ、映像を見ることが出来る。

さらにインターネットが出てきて、電話や手紙よりぐーんと安いコストでマルチメディアなやり取りが出来るようになった。
また、今までは一方的にマスメディアからの情報を受け取るだけだった個人が、ネットを通じ世間に向けて、いろいろ言いたいことを放出するようになった。

その結果世の中に流通する情報の総量が、昔と比べると何百倍、何千倍になった。
今世紀に入ってからのYahoo!やGoogleなど検索サービスの発展は、爆発する情報量に対する適応手段として時流に乗った。(そして多くの検索サービスが淘汰された)
人々は、次々とやって来るメールやラインやFacebookやTwitterを処理するためにスマホが片時も離せない。

昔に比べて物理的な移動手段としての交通環境が数倍、数十倍の単位で進化し、情報通信手段は何百倍、何千倍の単位で進化した今日、経済の在り方も大きく変わらざるを得ない。

例えば駅前にラーメン屋を出す場合。
ラーメン屋をやるなら立地は重要だ。
昼メシ需要とか飲み屋帰りの締めとかいろいろイメージして、なるべくイメージに合った好立地でありながらなるべく家賃の安いところを探す。
ラーメン屋の利潤を最大化するためには、エアポケット的に立地が良くて家賃が割安な物件を血まなこになって探すべきである。
それは簡単なことではないし、ラーメン屋が飽和した地域では不可能かもしれないが、需要があるのにラーメン屋の「薄い」エリアを探して出店できればしめたものだ。

50年昔なら、それで10年くらいはそのまま安泰で商売が継続出来たかもしれない。
でも今なら、たちまちのうちに新たなライバルに囲まれて儲けを取られる。

というのはひとつの例え話であるけれど、今は昔と比べて事業の寿命が恐ろしく短くなっているのは事実だろう。
大規模チェーン店もたくさん出来て、そういう会社はデータが一杯あるので出店シミュレーションの精度も高い。
昔のようにエアポケットの中で、そこそこの味のラーメンでひっそりと家業を切り盛りする、というようなことが難しくなっているのは間違いない。

交通手段も通信手段もどんどん発展する世の中は、だんだん「完全市場」に近づいて行く。
完全市場ではそこそこの味のラーメンだと儲けが出ない。
時々市場に垣間見える、エアポケットのような空隙を見つけて、一時しのぎに商売することも出来るかもしれないが、それも長続きしない。

結局、世の中の一定数を納得させる実質的な値打ちのあるラーメン、それも隣近所のラーメン屋にない実質的な価値を持っているかどうか、それが必要である。
などと思った。
posted by ヤス at 11:53| Comment(0) | 徒然なるままに
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