2016年02月24日

技術革新で個人の時代 その1

もう20年よりかなり昔のこと、わたしが就職したとき、わたしはカッターナイフとスプレー糊を手に三流デザイナーをやっていた。
ちょうどお金のあるデザイン事務所はマッキントッシュのシステムを買い始めていた。
わたしも噂には聞いたが今と違ってインターネットも無い時代である。
NHKのドキュメンタリーでDTP=デスクトップパブリッシングが「近い将来」に印刷業界を変える、とかやっていた時代だ。
バカ高いMacを買うよりは、三流デザイナーのカッターナイフの方がコストパフォーマンスはまだ良かった。

そこから2〜3年してMacのシステムがモノクロプリンターも入れて200万円弱くらいで揃えられるようになった。
随分安くなって、リースを組めば中小の事務所でも買えるようになった。

その時わたしはすでに三流デザイナーを諦めてデザイン業務は片手間でしかやらなくなっていた。
そしてわたしが勤務していた会社にもMacがやってきた。
アルダス社の「ページメーカー」というDTPソフトとAdobeのillustratorとPhotoshopが入っていた。
あとMicrosoftのExcelもこの時始めて使った。
1994年くらいの話だ。

その直後にその会社は辞めた。
だからDTPやillustratorは少ししか触らなかったがその凄さは十分体感できた。
写真のアタリが、コピー機でいちいち拡大縮小してそれをはさみでチョキチョキ切らなくても画面の上で自由に出来る。
写植屋に文字組を発注しなくても綺麗なデザインカンプが作成できる。
ただしプリンターはモノクロなので、カラー出力は近所の「出力屋」でけっこうな料金でプリントだ。

それよりさらに驚いたのはExcelの便利さ。
Excelは計算を間違わない。
当時リゾート施設の事業計画、投資回収計画をつくっていた。

Excelを使うと与条件を変えて数パターンの計画が瞬時に出来る。
電卓とワープロで一週間徹夜続きの作業が数時間で出来る。

わたしは衝撃の体験を少しした後に某弱小コンサルタント会社に「トラバーユ」した。

新職場では、また違う種類の衝撃がわたしを襲った。
そこにはMacはもちろん無かった。
古いDOS/Vパソコンとワープロ専用機があった。
DOS/V機にはロータス1-2-3が入っていたが誰も使っていない。
見積や企画書はワープロ専用機を使うらしい。
ちなみに請求書は複写式の手書き。

コンサルタント会社なのでクライアント企業の事業計画を作る仕事は当然ある。
だがこれも電卓とワープロ専用機で作業。

わたしは、やっと自動小銃が実用化された世界において再び火縄銃で戦うことを命じられた一兵卒になった。

過去数十年から現在に至るまで、技術革新は地方の中小企業にも大きな影響を与えている。
だが、これまでは火縄銃が連発銃になり自動小銃になるくらいの変化だった。
しかしこれからは個人でも無人ドローンや肩打ち式地対空ミサイルを駆使して敵の大軍を向こうに回せるようになる。
オヤジが独りで切り盛りしているような田舎の八百屋でもラーメン屋でも技術革新の大きな影響が出始める。
肩打ち式地対空ミサイルの調達に失敗したラーメン屋は、それが原因で店じまいしなければならなくなるような時代がもうすぐそこまで来ている。

規制の厳しい日本はアメリカと違ってその手の変化が生じにくいが、閉鎖的である分市場の一部に歪みが生じてそこが意外な商機になりうる。

次回以降その辺りについて、もう少し具体的に考えたい。
posted by ヤス at 12:11| Comment(0) | 徒然なるままに
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