2016年01月15日

猫ブームを分析する

今日は猫ブームについて書いてみる。

なぜ今さら猫ブームについて書くのか。
今日たまたま道を歩いていて思いついたからだ。
それ以外他に何も浮かばなかったから仕方ない。


さて、この猫ブームがいつ頃始まったのかについてはよく知らない。
しかしネット環境の普及がブームの背景にあるのはたぶん間違いない。

猫はどうも狭い箱や鍋に自ら進んで入り込む習性があり、そのようすを捉えた動画がこの数年増加しており、たぶん2〜3年前には猫動画というひとつのジャンルを形成するに至った。(と勝手に思っている)

この猫動画は、スマホとスマホ動画の普及によってさらに身近なものとなり、かくして猫ブームは今絶頂期を迎えている。(と勝手に思っている)

一方のペットの雄である犬。
犬についてもネット世界の拡大に比例して、可愛らしい犬動画を見かけることは多くなった。
だが悲しいかな犬は土鍋にもぐり込んだり、畳の上にガムテープを輪っか状に貼って作った「テレポーテーション装置」の真ん中にチョコンと座ったりしない。
家畜動物として人類とともに歩んだ数万年(または数十万年かそれ以上)の間、飼い主に尻尾を振り、忠勤の限りを尽くしてきた犬としては、ネット動画のキラーコンテンツになるような習性を育むことを怠ってきたのは痛恨のミスだった。


(社)ペットフード協会のデータによると、2014年の犬の飼育数は1035万匹、猫は996万匹だそうである。
過去5年間、犬の飼育数は12.8%減で猫は3.6%増なので2015年には逆転したことになる計算らしい。
この数字を見る限り、猫は普通にしていただけなのに犬の方が勝手にこけているだけのようにも思える。


ところで、数ある動物の中で犬と猫がここまで確固たるペットとしての地位を築いたのには理由があるのだろう。
犬は知らない人が家の敷地に入った時に「ワンワン」と吠えてセンサー&警報の役割を果たすことができる。
あるいは狩猟犬や牧場犬、軍用犬、警察犬、麻薬犬、盲導犬などなど臭覚能力などを活かして他にもさまざま人類の役に立つ。
一方の猫は、昔はネズミの駆除が主たる飼育目的だったのだろうが、他に何か役に立つことはあるのだろうか。

そういう意味では、数十年前の日本には使役馬や牛も、犬猫同様人類の役に立つ動物として田舎の農家ではわりかし普通に飼われていた。
本来なら犬猫同様に馬や牛が愛玩動物としての地位を築いていても良さそうなものだと思う。
だがやはり馬や牛ではサイズ的な問題から一般的なペットとしては難しいのかもしれない。

ということで家畜動物の歴史を考えてみると、昔は役に立つ働きをすることが飼育のための必要条件であって、役に立つついでに飼い主から愛情も注がれていた存在だった。
ところが現在では、実用の役に立たなくてもひたすら愛玩の対象として元気で可愛くいてくれればよい、ということに条件が大幅緩和された。

その結果、馬車馬のように働いていた牛馬がまず脱落し、人類のために八面六臂の活躍を見せる犬を尻目にもっとも役に立たない可愛いだけの猫ちゃんがペット界の頂点を極めたのである。

猫ブームの歴史的構造は、このような家畜動物業界におけるパラダイムシフトがもたらした必然的結果であったのだ。(と勝手に思っている)
posted by ヤス at 15:26| 徒然なるままに