2017年04月13日

東芝のその後

東芝が監査法人の意見不表明で四半期決算の発表に踏み切ったのがニュースで出ていた。
東証も上場廃止の是非を審査をしているらしい。
個人的には東芝はもう実質上場廃止状態であって、つまり上場メリットはとっくの昔になくなっていると思う。

東芝がここまで上場維持にこだわるのは、経営者のメンツもあるのだろうが、もう一つは銀行団からの融資が止められて(融資引き上げまたは新規融資凍結)、倒産に向かってまっしぐらになる可能性を危惧しているのかもしれない。

さらにもう一つ、東芝の行なっている原子力発電所事業は安全保障上特殊な位置付けにあり、日本政府はもちろんアメリカ政府も事業継続を希望しているだろう、ということがあるそうだ。(日米政府がどの程度強くそう思っているか、真偽不明だが)

しかしそういう原発関連や核関連技術にまつわる政治的状況こそが、かなり時代錯誤的であると見える。
東芝がここまでダメになったその理由は、そのような政治的状況にもたれかかる経営マインドであると思う。

政治的状況にもたれかかる経営としては、アメリカの軍需産業などは皆そうであるが、やはり米ソ冷戦構造の終焉でかなり構造が変わり、経営的にも冬の時代に入って大型の合併などでなんとか乗り切っている状況だ。
そのしわ寄せ、アメリカの軍需産業や原子力産業の帳尻合わせがアメリカの政治的子分である日本政府及び東芝などの官需企業に及んでいるようである。

その証拠に東芝はバブル崩壊直前の1990年に史上最高利益を上げて以降、売上はかなり拡大した時期もあったが「利益率」はこの時を越えることがなかった。
(粉飾によって「額」が最高になったことはあったようだが)

したがって東芝が本気で再生するつもりがあるならば、前述のような古い枠組みから脱却することは絶対条件であるように思われる。
今回東芝はアメリカの子会社ウェスチングハウスは先月末に破産申請して海外原発事業からは撤退し、つまり原発事業は国内に特化することになったようだ。

ついでのことに、国内原発事業も日立か三菱に売却した方がこの際身軽になって良いのではないか。
と思ったけれど、まあ多分そうはならない。

東芝に限らず、時代に合わせた価値判断の転換はどうやら難しいようである。
posted by ヤス at 10:19| Comment(2) | 徒然なるままに