2017年03月22日

オートバイが売れない話の続き

今の日本でオートバイが非常に売れていない、というのを昨日書いた。
オートバイが売れなくなった要因には色々ある。
1986年の原付ヘルメット規制や軽四、電動アシスト自転車普及などである。
関連情報を見ていたら2006年には二輪の駐車違反取締りの民間委託が始まって、それが原因で二輪販売が落ち込んだ、というのがあった。
特に下駄がわりの原付や250cc以下の軽二輪が落ち込んだらしい。

ただオートバイの販売に関しては悪い話ばかりでもないようだ。
日本は世界に冠たるオートバイメーカー四社、ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキがある。
この四社で世界の二輪販売のほとんど半分を占めていて、比較優位という意味では非常に重要な業界なのである。
そういう重要業界の衰退を日本の経済産業省が放置するはずもない、ということで経産省が2013年に現状40万台規模の国内二輪販売を2020年に100万台にしよう、という方針を打ち出したらしい。

これは多分アベノミクスの成長戦略の一環として出されたものだろう。

現在のオートバイの国内販売における特徴の一つに、購入者平均年齢の高齢化がある。
今オートバイ購入者の平均年齢は50歳くらいで、この10年で約10歳上昇したという。
最近リターンライダーというのをよく聞くけれど、これは1980年代の若かりし頃にバイクに乗っていた人がオジサンになってバイクの世界に帰ってくるパターン。

要は若い人の新規参入が極端に減って、このままいくと10年後には平均年齢60歳とかいうことになるのかもしれない。
ただライダーの高齢化は日本だけでなく、アメリカやヨーロッパでも大方同じ傾向があるようだ。

あと、世界各国の人口当たりの二輪車保有台数の比較の情報がネットに出ていて、日本は2011年時点で100人当たり9.5台。
ちなみにアメリカは2.6台、イギリスは2.3台。
先進国で多いのはイタリア14.2台、スイス10.5台。
さらに東南アジア圏では、台湾65.3台、マレーシア34.7、ベトナム29.5台。
東南アジア圏の異常な数字はさておくとして、ざっくり見た感じ日本の二輪普及率は世界的には決して低くない。

上記の数字からは、かつて1980年台の年間販売300万台とかいうのは、日本に訪れたアジア的バイクブームであり、その後日本は他の先進国並みに落ち着いたように見える。
ということは経産省の2020年国内販売100万台は、歴史の歯車を巻き戻すようで、非常に難しいことのように思われる。

あと、日本のオートバイブームが急速に沈静化したのは「3ない運動」をはじめとする警察の取り締まりの影響が無視できない。

警察庁にとってオートバイは犯罪予備軍の養成装置に見えるらしく、この傾向は程度の差こそあれ先進国では共通のようである。
かつて尾崎豊が「盗んだバイクで走りだす」と歌ったけれど、オートバイはある意味反権力の象徴のようなイメージがあって、警察の目の敵にされやすいのかもしれない。

ちなみに、尾崎豊が生前吐露したところによると、あの歌で歌った「盗んだバイク」は実話に基づいていて、そのバイクは「ヤマハ・パッソル」。
田舎のお母さんが買い物によく乗っていたやつだったそうである。
おしまい。
posted by ヤス at 10:48| Comment(0) | 徒然なるままに