2017年03月13日

動物の群れについて

多くの動物は、「群れ」を形成する。
動物の群れというと、空を真っ黒にするくらいの大群を成すヒヨドリや、あたかも一匹の大魚のように振る舞うイワシの群れなどが思い出される。
あるいはバッファローやサルなどの高等哺乳類も群れを作るものが多い。

生き物が群れをなすというのはある意味では当たり前である。
多くの生き物は有性生殖、メスとオスがセットにならないと子供を作れない。
子孫を残すためには少なくとも雌雄で2匹の群れを必要がある。

生物学的には、群れの機能として魚類では水中での有害物質に対する耐性が上がったり、陸上動物でも集団を作ることで代謝効率が上がり、少ない食料で生き延びる効果があったりするらしい。
猿の群れなどでは、肉食獣が近づいて来たりすると外縁に居る個体が叫び声を上げて全体に危険を知らせる。
また群れを作っていた方が雌雄のペアリングが容易に出来て、かつ弱い子供を育てるのにも群れ全体で安全を確保すると都合が良い。

さらにオオカミやライオンなどの肉食獣の立場で言えば、狩りをするのに集団でやった方が良い。

ということで、たいていの動物は群れを作ることが大きな生存戦略になっている。

それは人類の場合も同じだろう。
黎明期の人類も、群れを作ることでライオンから身を守り、大きなマンモスを狩っていたのだろう。

しかし人類の場合に他の動物とやや違うことがあるように思われる。
それは人類における「群れ」と「群れ」との争いごと。
他の動物でもテリトリーをめぐっての群れ同士の小競り合いはあるのだろうけれど、人類のように殺戮を伴うものはあまり無い。

アフリカでは1万年以上前の遺跡で、武器で殺された痕のある数十体の遺体が埋葬された墓地跡が出土しているらしい。
少なくともその頃から人類は殺戮を伴う「戦争」をしていたようだ。

人類の戦争体質というのは、いったいどこがどうなって生じたのか不思議なものであるが、この戦争体質が人類集団の有り様に与えた影響はかなり大きいと思われる。

人類はライオンから身を守るだけではなくて、隣の村からやってくる同類の襲撃者からの防衛も考えないといけなくなった。
襲撃者から身を守るには、こちらの村の人数が出来るだけ多いに越したことはない。
そうやって、数百人規模の村だった社会集団が数千、数万の町になり、集落の周りに濠を掘ったり城壁をめぐらしたりするようになった。

そういうものが国の始まりなのだろうと思う。
posted by ヤス at 16:02| Comment(0) | 徒然なるままに