2017年01月19日

プロダクトライフサイクル

最近のパソコンとかデジカメとかの電子機器の買い時というのはなかなか判断が難しい。
特にパソコンは、毎年毎年粛々とCPU性能がアップデートされるのがお約束になっており、一年の間中、各メーカーからひっきりなしに新型パソコンが発売されている。

しかしビジネス文書作成や表計算などがパソコン用途のメインである限り、あまりパソコンスペックの心配をする必要もない。
もう何年も前から3万円とか4万円とかの格安PCが出ていて、あるいはタブレットで8千円や9千円とかいうのでもパソコンとしての用が足りたりする。

このようなパソコンの十分過ぎるスペック、最低価格ラインの低下などを見るにつけ、パソコンはいわゆるプロダクトライフサイクル(PLC)的に右肩下がりの領域に入っているように感じる。
CPUの微細加工技術の進化に支えられていた「ムーアの法則」も、もうすぐ終わるのではないかという話もある。
ということでパソコンはすっかり日常普及品のひとつとして世の中に収まり、そういう意味ではどのタイミングでどんな値段のパソコンを買おうがたいして問題はない、という時代になったのかもしれない。

冒頭に書いたのとやや矛盾する結論であるが。


ところでデジカメというのも、スマホカメラとの競合に晒されるようになって各メーカーとも苦戦が続いている。
デジカメの場合、たぶん10年かもうちょっと前くらいまでは、撮像素子が日進月歩で高性能化しており、フィルムカメラより利便性も優れていることが認知されて市場が急拡大した時期があった。
しかし素子の性能向上が一段落すると、もう後はレンズの切れ味がどうとか色再現やらボケ味がどうとかマニアックな内容でしか進化を語ることが出来なくなってきて、要は少々型遅れのカメラを買っても全然幸福度が下がらないという時代になった。


そういう意味では自動車なんかはもうずいぶんと昔から、例え10年落ちの中古車を買っても実用上は何の問題もない。
ここ数年ハイブリッドカーが普及期に入って、新しいクルマがいいなあという気分が多少盛り上がったような気もするが、一方で10年落ち中古で十分という状況も併存している。

しかし自動車の世界でも、今後ネットワーク化や自動運転化が進み、本質的な意味での自動車の電子機器化、電子自動車化が一気に進行する時代がたぶんもうすぐ来る。
そうなると自動車は新しい方が断然いい、という時代が10年か20年くらい続くのかもしれない。
しかしやがてPLC曲線が右肩下がりのところに入れば、そういう「電子自動車」も普及品になって、型遅れでも全然困らないということになるのだろう。

ポイントは、経済的な意味ではPLCの右肩上がりの局面の方がいいような気がするが、人々の幸福度という意味では、むしろPLCの下がり目、かつて革新的だったモノが普及品として手軽に入手出来る方がいいような気がする、ということなんじゃないかと、なんとなく思ったりした。
posted by ヤス at 11:52| Comment(0) | 徒然なるままに