2017年01月11日

MRJ5度目の納期延長?

昨年の年末に三菱航空機が鋭意開発中の小型ジェット旅客機「MRJ」が5度目の納期延長になる見通し、というニュースが流れた。
現代のジェット旅客機は機体もエンジンも電子機器類も一昔前から比べると桁違いに複雑高度になっており、その開発はどんどん難しくなっているようである。
開発遅延と言えば2011年に初納入されたボーイング787も、今では普通に飛んでいるようだが、こちらも度重なる設計変更などで初飛行が大幅に遅れ、試験飛行中にもたびたび事故が発生、また商業飛行開始直後もバッテリートラブルで煙が出たり、とにかくトラブルが絶えなかった印象がある。

三菱は本格的なジェット旅客機開発が初めてで、日本の航空史上でも以前のYS-11から50年ぶりということで、開発難航はある程度想定されていた。
そういう開発経験の問題に加えて、航空技術の方も機体材料にCFRPと呼ばれる炭素繊維強化プラスチィックを使ったり、昔から比べて操縦系統が大幅に電子化されていたり、ちょうど技術的な世代替わりの時期、というハードルがあるように思われる。

まあそういう技術的転換点だからこそ後発の三菱が航空マーケットに打って出よう、ということになったのだろう。
それは敢えて技術的困難にチャレンジすることも意味していたわけで、そのチャレンジの姿勢は評価出来るんじゃないか。

MRJの開発に関しては当初は機体のほとんどをCFRPで作って軽量・高強度を実現する目論見であったようだが、実際設計を進めてみたら、MRJのサイズでは主翼は従来のアルミ合金の方が有利ということが分かって途中で変更したりしたらしい。
おそらくそういう試行錯誤が至ることろで発生して、開発陣は四苦八苦で昨年の初飛行にまでこぎ着けたのだろう。


三菱では今後開発費を積み増ししてでも実用化を急ぐ、としているが、それはそれで採算ラインのハードルが上がり、また5度目の納期遅延となればセールス上も痛手になって利益が出なくなるリスクがどんどん大きくなる。
チャレンジの姿勢は高く評価出来るのだが、それと実際に事業ベースに乗るかどうかはまた別の話である。
たぶん将来MRJに続く2機目が開発されるようならその時はもっと上手くいくと思うが、果たしてその2機目があるかどうか、ちょっと微妙な感じだ。

それと後20年もすれば、旅客機の世界も無人ドローンみたいに完全自動運転になるような気がする。

小型ジェット旅客機は今後マーケットが急拡大するらしいが、日本の航空機産業はそういうメジャーなマーケットを目指すより、自動運転のパーソナルな超小型飛行機とか、少し路線をずらして行った方がいいような気もするのであるが、とりあえずMRJにはいろんな意味でなんとか踏ん張ってもらいたいと思う。
posted by ヤス at 12:43| Comment(0) | 徒然なるままに