2017年01月10日

天皇譲位問題

昨年の大きなニュースだった天皇陛下の譲位問題であるが、今朝見た報道によると、平成31年の元日に譲位を実現して元号を新しくする方向で検討されているらしい。
譲位の法的枠組みは、かねてから報道されている一代限り特措法で対応するということだ。

この問題については国民の9割ほどが天皇陛下の御意志を尊重すべきと考えているらしいが、一方で譲位は問題が多く摂政で対応すべきという一派もいる。
わたし自身も関連報道を目にするたびにしばしば考えてみるのだが、どうするのがベストかは正直まったく分からない。

ひとつ思うのは、現在の天皇には退位の自由が無いということで、つまり職業選択権が無いのはかなり問題だという点だ。
また、天皇やその御一家が気軽に引っ越ししたりするわけにも行かないし、それらの点で基本的人権が相当程度制限されていると言える。

日本はいちおう近代国家の枠組みとしてすべての国民に基本的人権を保証することを憲法でも謳っているが、しかし天皇陛下やその御一家に関しては「例外」ということになる。
基本的人権を尊重することを基本原則とする国の枠組みの中に明確な例外を設けて、その人物の自由を著しく制限することは果たして許されることなのかなと疑問に思わなくもない。

近代以前の王様というのは、やはり国の中で人権の取扱いは他の人民と明確に別扱いになっていたわけで、それは今日の天皇とは逆に絶対的権能を持った支配者として唯一の人、ということだった。
しかし人権や平等を謳う近代国家思想の下で「君主制」を擬似的に存続させようとすると、かえってその「疑似的な君主」の人権を抑圧する結果になってしまうのである。

そういう点を考えると、今の世の中で天皇のしくみを残していくことにはかなり矛盾があって、その矛盾を解消するのは難しそうだ。

わたしの個人的なイメージでは、近代国家の枠組みの中で天皇の位を今後も永続していくのならば、それは今までにないカジュアルな天皇像というのを実現しないと無理な気がする。
そのためには女性・女系がダメとかは言っていられない。
あるいはもっとラディカルに、血統を固守するという考え方そのものも見直した方がいいとさえ思う。

例えばチベットのダライ・ラマみたいに、血統に依らずランダムに選んだ人物に一定期間象徴君主の務めをやってもらうというのが、現代の象徴君主制としては比較的良いような気がするのだが。

まああんまりいい加減なことを言っているといろいろ怒られそうなので、今回はここでおしまいにしておくが、いずれにしても男系の継承者が枯渇しつつある現状では、天皇のあり方については今後もいろいろと問題が出てくるような気がする。
posted by ヤス at 11:02| Comment(0) | 徒然なるままに