2017年01月01日

正月気分

さて、西暦2017年になった。
地球が、2016年の正月から一年かけて太陽の周りをぐるっと一周した。
世の中では、昨日の晩NHKの紅白を観たり格闘技を観たり、新年目指して初詣に繰り出したり、年末年始の気分が横溢しているに違いない。

しかしテレビも観ず、1月1日の昼間から某ハンバーガー店に座っていると、どうも正月の雰囲気は希薄である。
わずかに、ハンバーガー店が休日の昼間だというのに妙に空いているので、今日は何か変わった日だったかな、と時折不安になるくらいである。

昼前に少し車を運転していたら、おそらく初詣に向かうのであろう、渋滞する車列の群れに不覚にも飲み込まれた。
飲み込まれた数分後にUターンして無事脱出することが出来たけれど、あの渋滞っぷりでは目的地に到着するのに1時間では足りないだろう。
しかし人々は初詣に向かう。
まあ年に一度の恒例行事である。
2〜3時間の我慢くらいは許容範囲なのだろう。

しかし多くの人々に、たぶん日本全国では数百万人か、いや軽く1千万人以上かもしれない、そんな多くの人々が数時間の渋滞の我慢を乗り越えて初詣に向かうほどに、正月のスペシャルイベント感は強力なのであろう。

このような年中行事が、人々を動員するパワーはほんとうに凄い。
毎年のことなので、ひどい渋滞が発生するのは最初から分かっているのだから、少し日をズラすとか、あまり人出のない近所のマイナーな神社に行くとかすればいいのにと思う。
実際、そういう人も多いだろう。
しかし、それでもなお正月の内にメジャーなところへ初詣に行かないと気が済まない、という人が後を絶たないのもまた間違いない。

人類がロケットで月の地面を踏んで既に48年、コンピューターの囲碁・将棋の実力が人間をいよいよ引き離そうかという現代の世の中で、正月に初詣しないと気が済まない人々が多数に上るというのは、やや不思議に思える。
しかしそれこそが社会的習俗の力であり、人間というものの特性をよく表しているのかもしれない。

それに「年末年始」があるおかげで、年越し蕎麦やおせちが売れる。
初詣客を迎える神社仏閣も、その周辺の駐車場も一世一代の稼ぎ時だ。
正月以外にも年に何度か「ハレ」の時があることによって、消費者の財布の紐がいっせいに緩むというのは疑いようがない「ハレ」のメリットである。

そして散財する方の消費者の立場に立つなら、年に数回、精神のリフレッシュに非日常の空気を味わう「ハレ」の日が必要ということなのだろう。
しかし正月早々レジに立つ某ハンバーガー店の従業員には、しばらくハレの日はお預けである。
20年も昔なら、正月は2日3日までたいていの店は休みで、しんと静まり返った街の感じが正月気分を否が応でも演出していたものである。
ということで、正月も店を開けて商売に精を出すのもいいが、それによって肝心の正月気分が削がれるとしたら少し皮肉だな、などと正月早々どうでもいいことを思った。
posted by ヤス at 14:45| Comment(2) | 徒然なるままに