2016年11月13日

高齢者の自動車事故

先日、83歳の高齢女性が運転する自動車がブレーキとアクセルを踏み間違えて人を轢いてしまう事故があった。(アクセル踏み間違えの原因は今のところ推測らしい)
この種の事故が発生すると高齢者の自動車免許に対する何らかの制限や強制的な免許の取り上げなどの意見が上がり、一方で自動車がないと生活が不便になる自動車社会の利便性維持が対論として出て来る。
自分はまだ運転出来る、と思っている人から便利な移動手段を奪う権利制限の話と社会的な安全確保の話がぶつかり合って結局のところ対策が進んでいないように見える。

この問題で思うのは、免許に制限を課す対象が果たして高齢者だけでいいのか、という点である。

まず、アクセル踏み間違えなどの操作ミスに起因する事故発生が、年齢別にどのように分布しているのかデータをよく分析する必要があると思う。
50代60代でも若年性の痴呆症などもあるし、テンカンなどの病気の発作、違法合法を問わず薬物摂取の影響や過労状態での運転など、運転操作のミスはいろいろな年代で発生しうる。

高齢者の事故発生が他の年齢帯の何倍も大きいということであれば、まず高齢者への対策実施から考えるのも一手ではあるが、「操作ミス」という事故カテゴリーへの対策ということであれば自動車側の技術進化でかなり対応可能なような気もする。

とりあえず現在の状況で技術的には自動運転は完全に実用化の射程圏内にある。
あとは法整備や道路・信号機などインフラ側の対応が必要だが、その辺がクリア出来ても古い車両が自動運転車に大方代替されるまで10年間では難しいかもしれない。
結局のところ、それまでの間に何らかの対策が要る。

今、70歳以上の高齢者は免許更新期間が3年になっているが、これをある年齢から毎年にするとか、そういうことも考えられる。
しかし同じ80歳でもたぶん個人差がかなり大きい。
可能なら個別に運動機能や判断力の診断をして、年齢を問わずリスクのある人を抽出、更新期間の短縮や車両の安全装備の義務化などで重点的に対策する、というようなことが良いように思う。


もうひとつ気になることがあって、わたしの見たニュース記事には「83歳の女が運転する」という表現になっていて、この女性は事故を起こし過失を犯したのは事実であろうが、「83歳の女性」でなくて「83歳の女」というのはなんか表現がきついなあ、と感じた。

少し穿ち過ぎかもしれないが、こういう表現には若い人サイドが年寄りの運転はあぶねえよなあと思っている感じ、自分たちは大丈夫だが高齢者は運転すべきでない、という感じが強くする。
しかし人は誰もが歳をとり、また高齢者以外でもそれなりに事故は起きている。
「83歳の女」という表現にはなんだか記事執筆者の当事者意識の希薄さを感じる。

ということで、運転操作ミスの事故対策には高齢者対策ももちろん必要だが、年齢以外の要因についても合わせて考える必要があると思う、今日この頃である。
posted by ヤス at 13:28| Comment(0) | 徒然なるままに