2016年09月24日

豊洲市場移転、次の課題

築地市場移転問題は次々といろいろな事実が明るみに出ている。
盛り土や地下ピットについての話や石原元知事が騙されたと釈明したり一点謝罪したり、工事見積の不自然な膨張や談合疑惑など、これでもかというくらいいろんな話題を提供してひとしきり盛り上がったけれど、さすがにもうそろそろネタが出尽くして落ち着くのかもしれない。

築地から豊洲への移転については、かなりのケチが付いてしまったわけだけれど、報道をざっと見る限り豊洲の土壌汚染の対策は十分で安全性に問題はないように思われる。
ただ施設の設計が杜撰で仲卸の作業場が狭かったり通路のカーブがきつい、トラックの積み降ろしの作業性が致命的に悪い、などの問題は現実にあるようだ。

とりあえず手元にある情報を総合すると、豊洲新市場は安全性については今進行中の調査で問題なしの結論が出る公算が大きく、建物も出来てしまっており築地の老朽化も待ったなしの問題なので遠からず移転が実施されるような気がする。
ただし設計のまずさによる一部改築工事が必要になりそうで、そのためにさらに追加で税金が投入されることになるのではないか。
その場合は設計した日建設計含むゼネコングループか、設計にゴーサインを出した都の担当部署の責任問題、損害賠償請求とかいう話になる可能性もあるのではないか。

豊洲への移転が実現したとしても、新市場工事に絡む疑惑と合わせてこのあたりの問題が尾を引くのではないかと思う。

それよりももっと根本的な問題がある。
今回大いに毀損した豊洲市場のブランドイメージをどう回復していくか、そっちの方が市場関係者や一般消費者にとっても大切だろう。

そもそも豊洲への市場移転に当たっての最重要課題は、築地市場が1935年の開業以来築き上げてきた知名度やブランド価値を上手に豊洲に引き継いでいくことではなかったか。

東京都の統計データで管内卸売市場の取扱高を確認出来る。
平成14年1年間の築地の水産物の取扱高は63万7千トン、5360億円。
昨年の平成15年は43万6千トン、4401億円である。
11年間で取扱量が68%に、金額が82%に減っている。
築地市場の取扱量ピークは1990年頃であったらしいが、現在の取扱高は量も金額も26〜7年前のピーク時の半分ほどだ。

だから今豊洲が狭いと言っているけれど、そのうちもっと取扱量が減ってちょうど良い広さになるというのは笑えないブラックジョークである。


どこかの報道で豊洲市場の名称を「新・築地市場」にした方がいい、という意見が関係者で出ていると言っていたけれど、冗談で終わらないかもしれない。
豊洲新市場は、おそらく遠からず移転が実現して営業を始めることになると思うが、都がやるべき次の仕事はおそらく豊洲のブランドイメージ復活になる。

そこでまた意味不明な「ゆるキャラ」とかを作って、そこのデザイン選考過程にまた不透明な取引があったりすると、さらに笑えなくなり豊洲市場の致命傷になりかねない。
というようなことを想像しつつ、今後もこの問題を見守ろうかと思う。
posted by ヤス at 10:54| Comment(0) | 徒然なるままに