2016年09月09日

二重国籍疑惑への違和感

民進党の代表選に出馬中の蓮舫氏の「二重国籍」疑惑が問題になっている。
いろいろ見てみたが、どうもこの疑惑は実際には存在し得ない幻の疑惑であるようだ。
少なくともわたしにはそのようにしか見えない。

この疑惑が実際には存在しないものであることの説明については、ネット上でもいろいろなところで行われているのでここでは詳しく書かない。
ちょっとだけ触れておくとすれば、中国の国籍法では外国籍を取得した人は自動的に中国籍を失うこと、また蓮舫氏はすでに国会議員として何年も活動し、その間国籍が問題になっていない。
それらのことから、そもそもこの問題は存在さえしていないことは明らかだろう。

わたしは蓮舫氏の政治姿勢や人物像に対して特別の支持も不支持もするものではない。
今回この件について触れたのは、蓮舫氏を擁護するというよりは、けっこうな数の人々が鬼の首を取ったようにこの問題について騒ぎ立てている現状について残念に感じたからだ。

どうも日本の中の一部の人々にあっては、日本人のあり方について極度の閉鎖性というか純潔性を求める感情があるように思われる。
これらの人々は、特に日本在住の中国や朝鮮半島出身者について、出身国のスパイに見えてしょうがないらしい。
あるいはそれらの国々が一定量のスパイを日本に送り込んで生活保護等を不正受給し、国益を損ねているという被害意識がかなり強いとかいうことがある。

確かに、それらの国がスパイに類する人間を送り込んで日本の国益に反する活動を行っている現実はあるかもしれない。
いやたぶん間違いなくあるのだろう。

しかし国際化が進んで国境を越えた経済活動が日常のものとなっている今日、そういうスパイ的な活動を完全に排除することは不可能だ。
江戸時代のように鎖国でもするしかなく、そうなると経済活動が停滞してデメリットの方がはるかに大きい。

今の時代、国境を越えた人の行き来や国籍の変更はなるべくオープンであった方が日本の国益には適っているのは間違いないと思う。


何か具体的なスパイ疑惑でもあるならともかく、このように不明瞭な疑惑をことさらに騒ぎ立てる風潮には違和感を感じる。
疑惑追求の中には国籍法への違反よりむしろ、蓮舫氏の国籍に関する過去の発言の整合性を指摘する向きもあるようで、幾つかそういう指摘を読んだがどれも的を射ているように思えない。

わたしにはこの疑惑の原動力は、行き過ぎた排外主義・純血主義の表れであるように思えてならないのだが、この問題、この先どの辺に着地するのだろうか。
posted by ヤス at 15:58| Comment(0) | 徒然なるままに