2016年08月08日

萩野金瀬戸銅のレース感想

おとといリオオリンピックの水泳競技400m個人メドレーで、萩野公介が4分6秒05で金メダル、瀬戸大也が4分9秒71で銅メダルを獲った。
銀メダルはアメリカのチェース・カリッシュで4分6秒75。

このニュースをネットで知って、すぐにレースの動画を検索したが決勝のスタートからゴールまでの完全動画は、まだ見つかっていなくて背泳ぎの途中からのを観た感想。

予選の動画はあって、萩野と瀬戸のそれぞれの決勝に向けた泳ぎっぷりは全部観ることが出来た。

予選最終組のひとつ前の組に出てきた萩野公介。
萩野はいつも最初のバタフライはかなり飛ばして泳ぎ、だいたい54秒台で入るようになっているのだが予選ということもあってだろうか55秒中盤のラップでいつもよりだいぶ楽に入っているように見えた。
インタビューで本人が言っていたが、平泳ぎ以降はかなりゆったり泳いだようで、最後の自由形も60秒ちょっとかけてフィニッシュ。
にもかかわらずこの予選組の2位に約2秒の差をつける圧倒的な力の差を見せつけた。

続いて最終組の瀬戸大也と、瀬戸・萩野のライバルのカリッシュのレース。
瀬戸はバタフライを54秒台でいつも以上に積極的に入り、苦手の背泳ぎもかなり飛ばしているように見えた。
しかし続く得意のはずの平泳ぎでカリッシュがラップで1分8秒台のかなり速いタイムで追い上げてみるみるうちに差を詰め、最後の自由形は決勝さながらの競り合いになった。
特にラスト50mはカリッシュが28秒41、瀬戸が28秒86という激速のタイムだった。
ちなみに萩野の予選のラストは29秒46なので瀬戸とカリッシュがいかに速かったか分かる。

そして結果的にこの予選のラスト50mが決勝レースの伏線になったのではないか、と決勝レースの後思った。

その決勝。
最初の100m、瀬戸は予選より抑えめの55秒台前半、萩野はほぼ予選と同じ55秒中盤。
カリッシュは予選より0.1秒遅いだけのタイム。
続く背泳ぎ、瀬戸の泳ぎのテンポが明らかに早い。
テンポは早いがあまり前に進んでいないようだ。
対照的に萩野の背泳ぎはよく進んでいる。

200m終わった時点で萩野は瀬戸に1秒半、カリッシュに3秒近い大差をつけている。
ここまでのレース展開で萩野の勝利が決まったように見えた。

しかしカリッシュが得意の平泳ぎで予選以上に激しく泳いで追い上げ、この100mのラップを萩野より2秒速く泳いで、0.7秒差くらいまで詰めて見せ場をつくる。

そして最後の自由形。
カリッシュがさらに萩野に追いすがってわずかに差を詰め、瀬戸は力尽きたか大きく遅れた。

ラスト25mを過ぎた当たりで萩野はキックを強く打ってラストスパートをかけると、ふたたびカリッシュとの差を開きつつ最後は少し余裕を見せるように大きく手を伸ばしてゴールタッチし金メダルを決めた。

カリッシュのタイム4分6秒75は自己記録を大幅に更新したもので、決勝レース前の萩野のベストより速く、「本来」であれば萩野は残念ながら伏兵に負けて銀メダル、の流れだったようにも思う。

しかし、ライバルが想定外のタイムを出してもさらにそれを上回る爆発力を見せることが出来るのが萩野のすごいところだ。

ちなみにラスト50mのラップは萩野28秒39、カリッシュ28秒56、瀬戸30秒34。
ほんとうのところは分からないが、たぶんこのラストは予選の疲労度がかなり影響したのではないか。

いちばん余裕を持って予選を泳いだ萩野は最後にまだ力が残っていて、予選がんばった瀬戸は最後力尽きた。
そういう意味では瀬戸も力を出し切った。

萩野の予選と決勝の泳ぎは王者の風格があった。
瀬戸やカリッシュもいつも以上の力を出した中でのすごい400m個人メドレーだったと思った。
posted by ヤス at 11:00| Comment(0) | 徒然なるままに