2016年06月06日

ゴリラのニュースについて

もう先月のニュースになるが、アメリカはオハイオ州の動物園で子供がゴリラの檻に転落して、救出のためにゴリラが射殺される事故があった。
瞬間的な判断が必要な中でゴリラを射殺した判断は、たいへん可哀想な思いを禁じ得ないけれどまず仕方ないと言える。
ゴリラは本来大人しい動物で、専門家の間でも射殺は行き過ぎとの意見も出ているようだ。
ネットニュースでニシローランドゴリラの「ハランビ」が、4歳の男の子を引きずり回す動画も見たが、その感じではハランビはただ男の子を引っ張り回して遊んでいるだけのようにも見え、救出された男の子にも大きな怪我は無かったということであるが、何せ相手は体重180kgで怪力の持ち主である。
ひっぱられている途中でどこかに頭をぶつけるかもしれず、たいへん難しい状況であったことは理解できる。

このニュースが流れた時に、過去に起きた同じようなゴリラ舎への転落事故の事例も流れていた。
それによると転落して気絶した子供に対して、シルバーバックのボスゴリラが他のゴリラが近づかないようにしたとか、落ちてきた女の子を雌ゴリラが抱えて人間の元まで運んだとかいうことが過去にあったらしい。

今回射殺されたハランビの場合は、子供が落ちてきて、周囲の人間が叫んだりして辺りが騒然としたことで興奮状態になったのかもしれない。
前述のボスゴリラのような落ち着きは無かったようである。

しかし同じゴリラでも子供に対する反応が違うのは興味深い。
群れを統率するボスゴリラのような立場にあると、小さい人間の子供をオモチャにして遊ぶような軽率なマネはしないらしい。
それに対し「役無し」の比較的若いオスゴリラの場合は、あまり抑制が効かず乱暴な行動に走りがちなのかもしれない。

おそらくゴリラの場合でも個体ごとにいろんな性格の違いがあり、個性がある。
個性の違いは年齢性別や体の大きさ、生育環境、群れにおける序列など、さまざまな要素が影響すると考えられる。
でもたぶん、同じ環境で同じように育っても、同じ個性にはならないのだろう。
特にゴリラのように知能が発達していると、個性の振り幅も大きくなるにちがいない。

怒りっぽかったり物静かであったり、臆病だったり攻撃的だったり、あるいは思慮深いとかおっちょこちょいとか、ゴリラの場合にもいろんな個性のパターンがあるのだろうと想像する。
同じDNAを持った同種族の生き物でも、後天的な個性の振り幅が大きくあることで環境変化への適応確率が上がる、ということがあるのだと思う。

そういう意味で個体ごとにいろいろと個性が違うことには大きな意味があるように思われる。
またその意味でそれぞれの個性がなるべく頑張って生きていくことに意味があるような気がする。
時々起こる動物園での動物舎への転落事故(故意の転落もあったようだ)だが、やはり動物園側のハードウエア的な対策がもっとも必要と思う。
この場合人間の不測の行動が事故の発端であるわけで、その被害を被る動物の気持ちを思うとなんともやるせないなあ、と思った。
posted by ヤス at 14:24| Comment(0) | 徒然なるままに