2016年05月26日

ご意見番の役割

Yahoo!ニュースに、芸人のご意見番化が進んでいるという記事が出ていてダウンタウンの松本人志とかオリラジの中田敦彦とかの例が挙げられていた。

この記事を見て思ったのは、そもそもご意見番とはなんなのだろうか、ということ。

タレント業界におけるご意見番としては、現在は和田アキ子とかマツコデラックス、テリー伊藤や、あるいはデーブ・スペクターなんかもそうかもしれない。
というか、最近のワイドショーや情報番組にはいわゆるコメンテーターと呼ばれる役割の人が数人席に座っていて、ニュースに対してそれぞれの「ご意見」を披瀝することが多い。

コメンテーターの人選に関しては、経済ニュースや法律問題などの専門的知識に対しては大学教授や弁護士や何とか研究所主任研究員とかも起用されたりする。
しかし多くの問題については別に偉い先生である必要はなく、元プロ野球選手や現役アイドルや俳優、司会業など、それなりに自分の意見を言える人物なら特に制限はないようである。

そしてそれらのタレントコメンテーターの発言が数時間もしくは数十分後にはネットニュースに乗っかってSNS経由で拡散し、大勢の知るところとなる、そういう情報構造が出来上がっているようである。
松本人志などは、ご意見番的な扱いをされることについてかなりウザい、という趣旨の発言もしているようだが、若手で現在売り出し中のタレントたちにおいてはネットニュースにに取り上げられるよう意図的に過激なコメントを言うパターンもあるようで、結果大御所・若手を問わず多くのタレントの「ご意見」が世の中に拡散するようになっている。

この現象を「ご意見」を受け取る一般大衆側から見るとどうだろう。
現在の世の中はニュースが多い。
これは事件や事故やイベントやお祭りなどが昔より増えた、ということもあるのだろうが、それよりもニュースの伝達経路が多様化し身近になったことの方が大きいと思う。
テレビ、新聞、ラジオ、書籍以外に、スマホからPCからタブレットから、全国ニュース、ローカルニュース、友達界隈限定のウチワのニュースなどが毎日流入してくる。

それらのニュースをひとつひとつゆっくり咀嚼しているほど現代人はヒマではない。

したがって次から次へと流入するニュースにタレントコメンテーターの「ご意見」が付いていると、ニュースに対する評価をタレントが代行してくれるカタチになって、一般大衆は考える作業がひと手間減る。
「なるほどこのニュースに対してはそのように怒ればいいのか」とかいう風に、ニュースに対する反応の仕方に戸惑わなくて済む。

その結果、ニュースをただ聞き流すだけでなく、やや借り物の意見ではあるが、なんとなくそれなりに咀嚼して受け止めたような気がして、気分的にスッキリするのではないか。

最近はヨーロッパ辺りでは自動車もみんなでシェアして共有する時代だって言うけれど、何かの出来事に対する感想とか反応についてさえ、考えるのは面倒臭いから人の思ったやつを借りてきてシェアするようになったのだなあ、というのは考えすぎであろうか。
posted by ヤス at 11:46| Comment(0) | 徒然なるままに