2016年05月16日

HV燃費差計算

燃費不正に揺れた三菱自動車は日産による電撃買収劇でギリギリのところで救われた。
業界内では最弱小であったとはいえ年商2兆円の堂々たる大企業であった三菱自動車が不正に手を染めるほどに、燃費問題はクリティカルな経営課題であったわけだ。

燃費問題がここまで重大視される背景には、地球温暖化対策としてのCO2削減、将来の石油資源枯渇に対する準備、そして自動車の経済性に対するニーズなどがあると考えられる。

このうち経済性について言えば、燃費の良いクルマが必ずしもトータルで安いとは限らない。
例えばプリウスなどのハイブリッドカーは純ガソリン車に比べると30万円程度高いらしい。
巷ではハイブリッドカーは元が取れないとよく言われている。
はたしてどうなのか、少し気になったので計算してみた。


今、ガソリン価格がリッターあたり110円で、ハイブリッドカーの実燃費がリッター25kmであったとする。
この場合、10万km走行した時のガソリン消費量は、
100,000km÷25km/リッター=4,000リッター

4,000リッターのガソリン価格は、4,000×110円/リッター=44万円

一方の純ガソリン車の実燃費がリッター15kmであった場合同様に計算すると10万km走行時のガソリン代は、
100,000km÷15km/リッター=6,667リッター
6,667×110円/リッター=73万円

10km走行時の両車のガソリン代の差額は約29万円。
上記のように燃費差が10km/リッターの場合は102,273km走ると30万円の車両価格差が取り戻せる計算になる。

国土交通省の資料によると、日本における乗用車の平均走行距離は年間1万km程度であるらしいので、ハイブリッドカーを買って元を取るには一般的に10年程度かかることになる。

ネット情報には乗用車の平均使用年数のデータもあって、おおよそ12.3年とか12.4年とかであるらしい。(軽自動車のぞく)
要するに新車で世に出た自動車は平均して12年少々で廃車になるらしい。

ということは、ガソリン価格がリッターあたり110円程度でハイブリッドカーと純ガソリン車の実燃費差が10km/リッター程度の条件下では、ほとんどのハイブリッドカーは「元が取れる」ことになる。

これは例えばガソリン価格が130円/リッターの条件下では86,538kmで元が取れるし、ガソリン価格110円/リッターの時に実燃費差が15km/リッターでは、81,818kmで元が取れる。

プリウスが車種別の年間販売台数ランキングで1位になったのは、3代目が登場した2009年であるらしいのだが、あるいはこの3代目プリウスでやっと車両価格の差額をガソリン代で元が取れる分岐点に達したのではないかと思ったが、これを証明するためのより複雑な計算は手に負えないのでやらない。

しかしなんとなくではあるが、マーケットは案外シビアにクルマの燃費を評価しているのではないか、と思ったのでした。
おしまい。
posted by ヤス at 16:50| Comment(0) | 徒然なるままに