2016年05月13日

三菱自へ日産が出資について


燃費不正で苦境に陥っていた三菱自動車に日産が出資することが決まった。
当初は2000億円程度出すと伝えられていたが、新しいニュースだと第三者割当増資を一株468円の5億660万株引き受けて2340億円出すことになったらしい。
まさに想定外の展開だ。

関連のニュースで、個人のトレーダーが三菱自動車の長期に渡る株価暴落を見越して大量の空売りを仕掛けており、それが今回の買収劇で一転破滅の危機に瀕している、みたいな話も流れていた。

まあそれくらいみんな想定外の話だったということなのだろう。

ところで、今回の燃費不正問題は昨年の11月に日産が軽自動車の新モデルの開発を立ち上げて、それで既存機種の性能を再チェックして発覚したらしい。
その時にここまでの大問題になると想定した関係者がどの程度いたかはよく分からないが、少なくとも日産は昨年11月時点で問題の存在に気づいていたのである。

そしてその時に、トップのカルロス・ゴーンまで報告が届いたのであろう。
これも想像だが、その時点から問題の影響についてのシミュレーションやルノー日産グループとしての対応方法についていろいろと検討が重ねられたのではないか。

今回の出資はタイミングもなかなか絶妙で、三菱自動車株の値下がりが進み始めたところで発表があって株価が回復に転じ、結果として三菱自動車の株主である多くの三菱グループ系企業に日産は恩を売る形になった。

もう少し待てば株価ももっと下がって出資額も少なくて済んだかもしれないし、何より顧客や関係企業への補償金額がどこまで膨らむか依然として不明でそのリスクもあった。

それをかなり早い段階に、いろいろなリスクがあるにもかかわらず手を打ったことで、日産の評価はかなり上がったように思える。

なにかいいことずくめのようにも思えるけれど、今回の救済劇の代償ももちろんあることだろう。
三菱自動車の経営には、今後かなり大胆なメスが入ることが容易に予測される。
日産との絡みで不要になる間接部門や関係企業はバッサリ切られることだろう。
下請けの部品メーカーもかなり選別されることになるに違いない。
極めて弱い三菱自動車の国内販売は、近い将来消えてなくなることもあり得るのではないか。

そういう不安もあるけれど、他の海外メーカーに買われることを想像すると日産による買収は、まあ最良の結果ではあったかな、という気がする。


posted by ヤス at 12:40| Comment(0) | 徒然なるままに