2016年05月04日

三菱自動車の今後について

燃費不正問題で揺れる三菱自動車の4月販売が半減というニュースが流れている。
不正の影響は販売減による直接的な売上・利益の損失に始まり、補償問題が購入客、販売会社、部品会社および提携先の日産とあって、さらにエコカー減税の返還もあってそれがいくらになるのか今のところ見当もつかない。

ネット上で公開されている試算によると補償額は最大で1500億円程度と出ていた。
三菱自動車の自己資本額は7000億円ほどあるので、この程度だと財務内容に与える影響は致命的というほどでもない。
ただし足元の資金繰りには影響が大きい。
三菱自動車社長の会見では、手元現金は3月末で4600億円あるので補償の支払いは十分可能だという。

確かに半年スパンくらいの当面は、とりあえず支払い可能かもしれない。
でも本当の影響は、軽自動車販売停止と企業イメージのダウンによる業績悪化であって、販売半減という今の調子が長引くようだと1年後には巨額の赤字に転落する公算が大きい。
販売停止中の軽自動車が今後2〜3ヶ月で販売再開されるようには見えないし、再び暗転した三菱自の企業イメージが数ヶ月で好転するようにも思えない。
その場合、来年の今頃は状況が致命的に悪化していることが予測される。

だから少し気が早いかもしれないが、今回ばかりは会社の存続が危ないように思える。


日本の自動車業界は、三菱以外は今のところ安泰のように見える。
ひと頃ヤバかったマツダやスバルも今はかなり好調だと聞くけれど、為替変動やユーロ危機、新興国の変調などでマーケットはけっこう揺れることが多い。
結局、いちばんシェアが小さく研究開発費なども少ない最下位の三菱自動車が、環境の変化についていけなくて脱落した、ということなのかなとも見える。

一足早く地殻変動に見舞われた電機業界を見ると特にそう感じる。
業界内の地位が弱かった三洋電機がまず消滅し、続いてシャープが外資に買われた。

業界内でポジションが弱いところから淘汰される、ということが、電機や自動車以外の業界でも今後起こってくるのかもしれない。

だがそれは必ずしも悪いことばかりではない気がする。
淘汰された企業の中にも有能な人材はいるわけで、そういう人材はもっと強い会社に移った方が活躍できる余地が大きかろう。
中には海外のライバルに移る人もいるかもしれないが、それがいやなら国内企業が頑張ってヘッドハントすれば良い。

国内の大企業の組織構造が崩れていくのは当の大企業にとっては悪いニュースかもしれないが、日本経済の構造変革の第一歩と前向きに捉えることも出来るのではないか。
posted by ヤス at 14:04| Comment(0) | 徒然なるままに