2016年05月01日

AIとモチベーション

2045年問題というのがある。
最近話題のAI=人工知能の能力が向上して近々人間に追いつき、やがて人工知能自身が次の人工知能を開発するようになって進化のスピードが爆発的になり、もう人間の能力では人工知能の進化を制御出来なくなる。
そのような状態になる節目の時期が2045年頃、と言われているらしい。

いわゆるムーアの法則、18ヶ月でコンピューターチップの集積度が倍になるという法則が公表されたのが1965年らしいけれど、それ以来現在に至るコンピューターの進化スピードはほぼムーアの法則通りに来ているという。
で、ムーアの法則のペースがあと30年ほど継続すると、人間の知性が人工知能の進化を制御できなくなる。

ある書籍によると、人工知能の計算スピードが人間の1兆倍のそのまた1兆倍になって、人工知能から見ると人間の思考はおそろしくノロマに見えるようになる。
植物は人間の眼からはほとんど動いていないように見えるが、早回しで見るとちょっとずつ動いており、ひょっとしたら何かの考え事をおそろしくゆっくり考えているのかもしれない。

未来の人工知能から見た人間の思考スピードは、あたかも人間から見た植物の思考スピードのようなものかもしれないという。
要するに人工知能から見て人間はほとんど考えていないように見えるということらしい。

そういう未来があと30年ほどで来る。

その時に人工知能がどう考えて何を始めるのか、人間がどうするのかというのはなんだか想像も出来ない話である。

わたしは個人的にはこの2045年問題、人工知能と人類の関係についての問題を考える鍵は「モチベーション」にあるんじゃないかなあと想像している。
人間は基本的に死にたくない。
そこを出発点として、いろんな行動をしているような気がする。
死にたくないから始まって、どうせ生きるなら楽しく生きたいと思うのだと、思う。

だから問題は、人工知能も死にたくないと思うかどうかだと思う。
人間の「死にたくない」は、おそらく種の存続の本能が土台にあるのだろう。
生物種として子々孫々永続するためのひとつの戦略として、各個体が「死にたくない」ことをプログラムされている。

そこのところが人工知能にいちばん欠けているところのような気がする。
人工知能には種の存続の元になる動機が無い。
だからモチベーションの持ちようが無い。
モチベーションの無い人工知能は、いくらスーパー頭が良くても所詮はただの機械で人間に使われるだけの存在だろう。

ただ人工知能が何かのきっかけでモチベーションを持ったとしたら、人工知能的にはゴキブリ以下の知性しかない人類を抹殺することはたやすかろう。

果たして人工知能はモチベーションを持ちうるのだろうか。
などと、ちょっと心配してみたのだった。
posted by ヤス at 11:55| Comment(0) | 徒然なるままに