2016年04月14日

不倫と感染症予防

さっきYahoo!ニュースを見ていたら、『人間の一夫一婦制、理由は「真実の愛」でなく細菌』という記事があった。
人間の一夫一婦制は、社会集団全体に性感染症が広まるリスクがあったことに起因する、という研究結果が4月12日に発表されたらしい。

ここからはYahoo!の記事を見ながら、わたしの個人的想像をやや多目に混ぜた上でのお話である。
普通の動物は生涯特定の相手と添い遂げる一夫一婦制をとらない。
チンパンジーなんかでも、いろんな相手を取っ替え引っ替えする「乱婚」が普通。
あるいは、オットセイみたいに強いオスが多数のメスを囲う「一夫多妻」の形をとる。
一方で、ペンギンや鷲、狼やネズミの仲間、クモやサメの中のある種類など、動物の中の少数が生涯一夫一婦制もしくは繁殖期のみの一夫一婦制らしい。

いずれにせよ、遺伝情報の多様性を維持して環境変化への柔軟性を確保する観点からは、乱婚制にもそれなりの理がある。

しかし現在の日本社会では、生涯の連れ添いと決めた相手以外との関係は「不倫」と認定され、週刊文春やワイドショーで糾弾される。
「不倫」というからには、浮気は人の道に外れたゲドウなイケナイ行為なのであろうが、チンパンジー的視点では、相手を次々変えるのはごくごく普通のこと。

記事によると30人以下の社会集団では、一夫一婦でなくとも性感染症の拡大リスクは問題にならないらしい。
だから現在でも小さな集団の単位で作られる社会では一夫多妻制が残っているらしい。
それ以上の大きな集団では、一夫一婦制が感染症拡大防止に有効になる。

人類は、1万年くらい昔から本格的な農耕を開始し、そのころから社会集団の規模が大きくなったのだと思う。
研究結果に基づいて想像すると、このころから一夫一婦制が普及したものと考えられる。

また研究によると、特定の相手以外との「不倫」は、パートナーに対する裏切りという人間関係の問題、というよりも、社会全体の疫学的衛生維持に関する問題ということになる。

だから今後の不倫謝罪会見では、嫁への、あるいは旦那への裏切りを謝るというのではなくて、日本社会を性感染症リスクに晒してゴメンナサイ、と言うべきであろう。

Yahoo!の記事の最後の方には、「性感染症の問題が解決したとしても、将来的に結婚の形態が姿を消す、一夫多妻制が復活する、などと憶測するのは時期尚早」と書いてあるが、この部分の根拠はなんだか曖昧だと感じる。

この研究結果が本当かどうかまだ分からないが、男女の愛情とか、夫婦の契りなんていうものも、元を辿れば社会的なある種の制約が変形され、美化されたものだったと言えるのかもしれない。

いろんな意味で、愛ははかない、愛はまぼろし、だなあと思ったのでした。
posted by ヤス at 12:00| Comment(0) | 徒然なるままに