2016年04月06日

派遣標準記録

昨日競泳の日本選手権の2日目、北島康介が出る100m平泳ぎ決勝があった。
北島は2位で59.93秒の2位。
優勝の小関が59.66秒で2人とも派遣標準記録の59.63秒を切れなかった。

最近自由形中距離や個人メドレーを中心に層の厚さを増す男子競泳陣にあって、かつての栄光を思うと平泳ぎはちょっと停滞しているように見える。
ただ、オリンピックの派遣枠は各国各種目2枠ある。

わたしが高校生の頃にロサンゼルスオリンピックがあって、当時やはり高校生だった鈴木大地なんかも出ていた。
当時の競泳チームは非常に弱くて、唯一女子平泳ぎの長崎宏子がメダル候補だった。
(結果は個人2種目4位)
男子の方は16位のB決勝進出がやっとで決勝の8位内に入る選手は皆無だったと思う。
(メドレーリレーで決勝に出ていたらしいが、結果は引き継ぎ違反で失格)

当時のことを思うと、今の派遣標準記録は非常に厳しい。
日本水泳連盟の基本方針として出場選手は全員16位以内に入るということがある。
派遣標準記録はこの方針に基づいて、直近の世界ランキング各国上位2名だけ残した中での16位相当に設定されている。

この方式を確立して以降、日本チームは強くなった。
かつての弱い時代は、前半様子見の消極的なレース展開で見せ場なく終わるパターンが多かった。
それが目標タイムが上がったことで、当落ラインの選手は前半から一か八かでチャレンジしないとダメになったのだ。
結果国際大会でも、レース中盤までは各国強豪と伍するレースが出来るようになり、終盤の粘り次第では勝てる、というようになって来た。

出場枠をみすみす放棄してまで高いレベルを保ち、少数精鋭にこだわる姿勢は確かに評価出来るのだが、一方でやっぱりなんかもったいないなあという気持ちも拭えない。
派遣標準記録が厳しいために、世界のレベルが高い自由形短距離は、現実的に出場権獲得がかなり厳しい。

鈴木大地は高校生でロス五輪に出て次のソウルで金メダル、今回残念な結果だった北島康介もやはり高校時代のシドニー五輪で100m4位に入って次のアテネで金メダルを獲った。
1996年のアトランタではノーマークの中学生、岩崎恭子が自己ベストを驚異的に伸ばして金メダルをかっさらった。
そういうことを思うと、せめて中学・高校生に限り派遣標準記録の縛りを無くして経験を積ませるために大舞台に出してみる、ということでも良いような気がする。

そういう考えは甘いのだろうか。


何はともあれ、北島康介選手には残る200mで気持ちを切り替えて是非リオ五輪に行って欲しい。
100m直後のショックは相当大きかったようだが、北島ならこの悲劇を大逆転ドラマの前フリに変えてくれると信じている。
posted by ヤス at 11:29| Comment(0) | 徒然なるままに