2016年02月09日

シャープはどうなる

結局のところシャープは鴻海案を採るのか産業革新機構案を採るのだろうか。

一時は鴻海案で決まりみたいな報道も流れていたが、これはメディアの勇み足だったらしい。

よその会社の話ではあるが、個人的には鴻海案でいいんじゃないかと思う。
関係の金融機関も、貸し手責任が入っていない鴻海案支持みたいだ。

革新機構案では銀行債権を2千億円以上棒引きにする計画になっている。
その代わり現経営陣は退任するのが条件。
鴻海案では債権放棄も経営陣退任も入っていない。

昨日のニュースでは、革新機構側は計画に挙がっている支援効果を合計すると1兆円を超えると主張しているようだ。
対する鴻海案の支援総額は7千億円。

支援額については、競り合いによってちょっとずつ上積みになっているようで、本来救われる立場にあるはずのシャープの社長が、最近ちょっと偉そうになっているというのもまあその気持ちも分からなくもない。


しかし、どちらの案に転んだとしても、今季巨額の赤字が見込まれているシャープに対する大規模なリストラは避けられないだろう。
この場合依然として競争力が残っている液晶デバイスを中心に再生し、それ以外、テレビや白物家電、携帯電話に太陽電池などは整理対象になる公算が強いと思われる。

革新機構案のミソは、シャープの白物家電部門に東芝や日立の同部門を吸収して国産家電メーカー連合で製品のIoT化を推し進めることにあるようだ。

わたしの懸念はこの点にあって、政府主導の寄せ集め連合で果たして革新的な製品開発が出来るのか甚だ疑問だ。
技術の国外流出問題も時々出て来るようだが、シャープの持つ技術を「日本国が持っている」技術と思うその発想が時代錯誤である気がする。
シャープにとってみれば技術情報が鴻海に出るのも東芝に出るのも流出であることに変わりない。


ということで、あくまで個人的予想だがシャープにとって革新機構案に乗るのはかなり危ない気がする。

一方の鴻海案なら安心かと言えばまあそうとも言えないわけで、もし再生プランが滞ったりした場合、トップ判断で一気に再度の売却もあり得ると覚悟しておかないといけない。

ただ鴻海の方は伸るか反るかの純然たる私企業であって、その点での本気度は機構の比ではないと思われる。
また鴻海は、現在利益率の薄い大規模生産受託の経営スタイルをとっているが、利益は工場のある中国の人件費次第なので将来に向けた付加価値向上に相当の熱量で取り組んでいると思われる。
その場合のシャープ買収のシナジーの方が、国産家電連合より成功のイメージを想像しやすいと思う。

たぶん今月中に答えが出るらしいがどうなるのだろう。
posted by ヤス at 10:10| Comment(0) | 徒然なるままに