2016年01月31日

政治とカネにひとこと

甘利大臣の閣僚辞任から数日経過した。
今後注目されるのは東京地検特捜部が動くのかどうか、動いたとしてどこまで切り込めるのか。
秘書を立件して終わるのか甘利氏本人にまで及ぶのか。
などであるのかなと思う。

電撃的なタイミングの大臣辞任で野党による国会の追求も矛先が鈍りそうだ。
このあたりの政権側の「危機対応」はたいへんな上出来であるように思われる。

もちろんより重大な問題の核心は、企業団体献金と政治の関わり方であることは言うまでもないが。

巷間言われているように、利益追求を目的とする企業が何の見返りもあてにせず寄附をすれば、それは背任行為にあたるだろう。
去年の11月頃に企業献金が大幅に増えてその8割以上が自民党に入ったというニュースがあった。
経団連は会員企業への献金を呼びかけ、多くの企業がそれに応えたそうだ。
その結果、かどうかは分からないが、法人税の減税方針が政策として確実に進行している。
他にもTPPや労動法制の改正など経団連企業の関心のありそうなテーマが今後政治の俎上に乗る。
そういう議論をしている時に、企業からもらったお金が何の影響も与えないなんてことがあるだろうか。
というか、必ず影響をあたえるだろうことは考えればわかる話だ。

政治献金拠出の年間上限額は1億円であるらしいが、トヨタ自動車のように何十兆円も売上のある大企業にとっては、何千万円か寄附したところでそれは決算書の端数の下の方の金額で大したお金ではない。
その大した額ではない経費拠出によって、法人減税が実現すれば、金額的に数百億円単位の話になるはずでものすごくパフォーマンスの良い投資と言える。

しかしこのような動きは政治資金規正法の考え方に真っ向から反していないか。

また今回の甘利氏の問題では、上記法が禁じている政治家個人への献金に該当する疑いが濃厚であるが本人からはその点についての言及はなかったようだ。
羊羹の紙袋の奥に現金が入ったのし袋があったら、それは羊羹の行先の政治家個人宛の献金であるはずで、この場合政治家としてはのし袋の主に、「いったん政党に入金してそのあと自分に迂回するよう手配してくれ」と頼んだ方が良かったのではないか。

この問題は、たとえ特捜部が入っても甘利氏本人のあっせん利得立件は困難で、その点本人もタカをくくっているのかもしれない。
だが少なくとも本人が発言した事実のみを取り上げただけでも形式としての違法性が相当に濃厚であると個人的に思う。

企業団体献金の全面的な禁止、ならびに献金の入金方法で現金渡しを禁止する、収支報告書を1円単位から義務付けするとか、制度を土台から変えていく必要をきわめて強く感じる。
posted by ヤス at 14:13| Comment(0) | 徒然なるままに