2015年12月03日

顧客体験は大切だ

U X について
U X :ユーザーエクスペリエンス=顧客体験、という概念はそんなに新しいものでもない。
それは商売の世界では大昔から、お客さんにどうやって喜んでもらうかというかたちで多くの商売人が意識していたはずだ。
UXがもう少し明確に概念化されるのは、商売の競争が激化して誰しもがいろんな差別化の方向性を考えるようになったからだろう。
さらに、ウェブビジネスの隆盛がUXの明確な概念化の決定打になったと考えられる。
人々がウェブを眺めているとき、こっちのボタンを押すとか、さらに次のページに進んでみようとかは、ウェブ画面の微妙な設計の良否に大きく左右される。
物販サイトであればインターフェースの出来具合で会社の信頼性が無意識的に認識され、結果売上に影響することだってあるだろう。
ウェブの世界には、昔からあったUXやマーケティングに関わる現象を極度に尖鋭化する作用があるようである。
UXで優れた企業の代表と言えばアップルが真っ先に頭に浮かぶ。
20年ほど前にジョブズが復帰してからのアップルは特に、他社の何倍もUXに集中した。
それは、ハードウェアの見た目のデザインはもとより、直感的操作やフェイルセーフ、ボタンの押し心地、ソフトの操作性の統合などなど、費用対効果的に他社なら絶対やらない部分まで徹底していた。
アップルは、ジョブズ復帰以前に自社OSを他メーカーにライセンスするクローン戦略を進めていた。
だがジョブズはこれを何の迷いもなく反故にした。
これはたぶん、高度なUXレベルの維持が主たる理由であったのは間違いない。
日本のメーカーであっても、自動車やカメラなど趣味性の高い製品分野においてはUXは昔からかなり重視されてきた。
しかし時として、馬力やトルクなどのスペック競争とか使わない機能満載の多機能化競争が発生することが絶えない。
これは開発方針の中心にUXがしっかり据えられていないことの証拠だろう。
今、日本のマーケットは成熟化が進んでいて競争状態が非常に厳しい。
競合他社と差別化して利益を確保したいけれど、少し頭をひねって出すようなアイデアはだいたいみんな世の中に出回っている。
こういうときはUX:顧客体験の視点を思い出してみることが有効だと思う。
考えてみると、経営不振のマクドナルドも、商品提供のスピードとか、不慣れな高校生バイトでも戦力化する教育力とか、かつては明確なUXの目標像に合わせて適切に体制が設計されていたように思う。
ロッテリアなんかはマクドと比べてレジから提供までの流れがなんとなくしっくりこないなあ、と思うときがたびたびあったのである。
今となってはマクド自身がUXのバランスが、価格ラインのバランスの悪さとか原材料への不信感とかで崩れてしまっている。
マクドについていえば、その辺をUX視点で再構築していくことが必要なんだと思う。
posted by ヤス at 11:32| 徒然なるままに